カフェ、雑貨販売、水たばこ、コワーキングスペース
札幌市内にカフェや雑貨販売エリア、水たばこスペースなどから成る複合店「ugo」がオープンした。コンセプトがそれぞれ異なる空間をつくり、こだわって選んだ家具や雑貨を置く。店舗を経営する雨後(本社・札幌)の伊藤莞太社長は「道内外の文化を発信する場所にしたい」と意気込む。
5月に雨後を設立。以前はゲストハウスだったという築50年超の2階建て古民家を自分たちで改修し、内装も手掛けた。一部の家具や雑貨を除き、部材や塗料は全てホームセンターとネット通販でそろえたという。
新しい出会いや文化が生まれる場をつくりたいとの思いから、「雨後の筍」のたとえにちなんで社名や店名を付けた。
1階のカフェには大きないろりテーブルを配置。天板の中心が長方形に浅くくぼんでいて、炭火を囲んでコーヒーやチャイを楽しめる。
隣の物販エリアでは信楽焼のダッチオーブンや、鹿児島の会社が作る食品由来のせっけんなど「自分たちのフィルターを通した商品」(伊藤社長)だけを扱う。空間コンセプトの違いから、カフェエリアの壁や床は黒基調なのに対して物販エリアは白で統一した。
2階の水たばこエリアは、1960―70年代のクラシックな雰囲気を意識。昔の映画館の椅子を並べるなど家具や雑貨をそろえた。まきストーブの火を眺めながら水たばこを楽しめる。5席ほどのコワーキングスペースも用意した。
29歳の伊藤社長は前職で都内の輸入家具商社に勤め、空間インテリアのブランディングや営業に携わったという。経験を生かして多様な文化を発信したいと札幌に複合店を開いた。室蘭市出身で妻の夏帆さんと共に店を運営する。夏帆さんはウェブデザインの仕事をしていた経験から、店舗ウェブサイトやオリジナルパーカをデザインした。
営業時間は正午から午後10時までで不定休。住所は札幌市豊平区豊平3条4丁目1の23[MAP↗]で、地下鉄の東西線菊水駅や東豊線学園前駅が徒歩圏だ。水たばこスペースは事前予約が必要となる。
(北海道建設新聞2021年10月6日付3面より)