地域経済活性化へ市内業者の生産力強化 渡辺英次士別市長

2021年10月28日 15時00分

 新人同士による12年ぶりの選挙戦を制し、9月25日付で就任した渡辺英次士別市長。人口が減少していく市の現状に危機感を持ち、地域経済の活性化を最優先事項として掲げている。市内事業者の生産力強化などを目指す渡辺市長に今後の抱負を聞いた。(旭川支社・沓沢 奈美記者)

渡辺英次市長

 ―立候補を決意した経緯は。

 市内は人口減少が進んでいる。このままだと士別が疲弊していくという懸念があり、若い世代に疲弊した状態を引き継ぐわけにはいかないと思い立った。

 ―就任の抱負は。

 まず、経済を活性化させるための仕組みを作っていきたい。環境省のツールである地域経済循環分析を使って、経済状況を分析し、結果を基に政策に反映していく。

 市では住宅の新築に対する補助事業を実施している。市内で地元業者に依頼して住宅を新築すれば、施主は100万円がもらえる仕組みだが、お金がどこで使われるかが大事だ。今は施主と施工業者の両者にしかメリットがない仕組みになっている。補助を頂いた方が市内で家電などを買えば、市内事業者のお金になる。そこまで踏み込んだ政策をする。誰かの支出は誰かの所得になる。市内でお金を循環させたい。

 私は仕組みを提案する側だが、実際につくるのは市役所職員たち。管理職と同じくらいの年齢の首長なので、トップダウンだけではなく、職員の能力を生かせる職場づくりにも力を入れていく。

 ―公約に挙げた産業の強化に向け実施したいことは。

 人手の確保や育成、業務の省力化などに力を入れる企業には、行政として支援をする。市内では一企業の従業員数が減り、生産力が弱くなっている。今後の仕事量が見込めないので投資ができないし、仕事が重複すれば他の企業に外注してしまう。市外にお金を逃がさないため、生産力を上げたい。

 ―今後の社会資本整備に関わる計画や考えは。

 新しい施設を建てるというより、現存するものの長寿命化を進める。市では財政状況の厳しさから、今後のインフラ整備に関わる計画を示すことができなくなっている。しかし全く示さないと企業は投資ができなくなるため、継続的な発注は必要だと思う。

 都市部と地方にインフラ整備の差があれば、一極集中は解決できない。財源が確保できるよう国に要望するのも市長の仕事だと考える。

 渡辺英次(わたなべ・えいじ)1972年9月18日生まれ。士別市出身の49歳。士別高卒業。前職は市議会議員を務める傍ら、個人事業主として建設業を営んでいた。

(北海道建設新聞2021年10月27日付12面より)


関連キーワード: インタビュー 上川

ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

e-kensinプラス入会のご案内
  • web企画
  • 川崎建設
  • 日本仮設

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

旭川大学公立化 名称は「旭川市立大学」に
2022年01月18日 (4,173)
函館―青森間、車で2時間半 津軽海峡トンネル構想
2021年01月13日 (3,266)
おとなの養生訓 第43回「食事と入浴」 「風呂」が...
2014年04月11日 (1,752)
おとなの養生訓 第44回「肥満と発汗」 皮下脂肪が...
2014年04月25日 (1,652)
おとなの養生訓 第126回「なぜ吐くのか」 空腹時...
2017年12月22日 (1,502)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 本間純子
いつもの暮らし便 new

本間純子 いつもの暮らし便
第23回「夏の音」。虫の声は日本語が母語の人だけの音楽会。聞きたい放題、無料です。

連載 おとなの養生訓

おとなの養生訓
第236回「コロナと換気」。外気を取り入れてウイルスを排除しましょう。

連載 旭大公立化
まちづくりの行方
new

旭大公立化 まちづくりの行方
23年の公立化を控え市内の不動産業者が反応、分校舎の立地にも注目が集まっている。

連載 行政書士
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第21回「導入進む『メンター制度』」相談できる相手がいれば、経営者も自身を持って経営判断できるようになります。