プラント建設、再エネ有効利用へ
家畜ふん尿を活用し、産業創出と再生エネルギーの有効利用へ―。湧別町農業協同組合、湧別町など6者が出資するオホーツク湧別バイオガス株式会社が1日設立した。町や地域団体、民間企業がタッグを組み、集中型バイオガスプラントの建設や再生エネルギーの利活用に取り組む。プラントで発電した電力は主に売電する考えで、売電量は年間約670万㎾時を見込む。
湧別町農協、湧別町、えんゆう農業協同組合、湧別漁業協同組合、ビオストック、バイオマスリサーチの6者が出資した新会社で、出資額は2300万円。事業参加農家23戸も加入する。湧別町農協の上田範幸組合長が代表取締役を務める。
新会社は、総事業費約34億5000万円を投じ、湧別町福島地区[MAP↗]に集中型バイオガスプラントを建設する。2022年度に着工し、25年度の稼働を見込む。家畜ふん尿の収集運搬やバイオガス発電・販売といった事業をはじめ、余剰熱利用や災害時の電力供給といった再生エネルギーの高度利用も検討している。
上田代表取締役は「ようやくスタート地点に立つことができたが、地球規模の温暖化に対応する再生エネルギーの利活用方策など多くの課題を乗り越える必要がある」とし、「日本のバイオガス事業の一つのモデルとなり、地域に誇れる会社となれるよう努力する」と決意を示した。(北見)
(北海道建設新聞2021年11月4日付9面より)
福島地区に建設される集中型バイオガスプラントについての過去のニュースの閲覧は、e-kensinプラスの記事検索コーナー、またはe-kensinマップをご覧ください。