室蘭建管は2022年度、JR登別駅前広場整備を街路事業で事業化したい考えだ。登別市からの要望を受け、駅前広場を北側に100m²広げて3500m²とする構想。ロータリーの形状変更やバス乗り場増設、バリアフリー化などを検討する。事業化できれば初年度は調査に入る。工事はJR北海道が計画する登別駅舎増築と歩調を合わせて進める。
特急停車駅で、登別温泉の玄関口としての役割を担うが、駅前広場は整備後50年以上が経過して老朽化、狭あい化が著しい。近年は観光客の増加でバスやタクシーによる混雑が発生し、交通結節点の機能が低下している状況だ。
ロータリーの形状を変更する方針。既存施設の出口は駅前を南北に通る市道石山通に接しているが、これを道道登別停線に接続することを検討する。混雑を解消し、交通車両をスムーズに駅舎にアクセスできるようにする。
機能面では、手狭となっているバス乗り場の増設や障害者のための降車場新設などバリアフリー導入を進める考え。タクシープールや一般車駐車場など既存機能も引き継ぐ方針だ。
事業化できれば、初年度は用地買収や用地測量に向けた調査に入る見通し。工事はJR北海道による駅舎増築と歩調を合わせる。
市の大型事業推進プランによると、駅舎増築に23年度から25年度まで年2億円程度の補助金を計上していて、この期間に増築が大きく進む見通しだ。
JR北海道は、市が21年度に駅の北側隣接地で情報発信拠点施設に着工したことを受け、駅舎と同施設を接続する方針を固めている。建管では駅舎の設計、動線も考慮した上でロータリーの形状や駅前広場の施設配置を決める考えだ。
(北海道建設新聞2021年11月13日付9面より)