コストコなど小売各社と提携も
料理宅配サービスを手掛けるウォルトジャパン(本社・東京)のグループ会社は12月2日、札幌市内の白石区と北区で配達専用スーパー2店舗を開設する。ウォルト(フィンランド)グループのスーパー開設は国内初。ウォルトジャパンは同日、札幌市内では初となる他社スーパーからの商品配達も始める。11月21日にはコストコ札幌倉庫店と提携を始めるなど、小売各社と提携しながら料理以外の配達サービスを強化する狙いだ。

料理以外の配達サービスも強化する狙いだ
配達専用スーパー「ウォルトマーケット」の2店舗は店頭販売をせず、食料品や日用品など約2000点の商品を注文から30分程度で届ける拠点だ。アプリかウェブサイトでの注文を通じて配達パートナーが指定場所に運ぶ。配達料金は3㌔以上が399円、最大配達範囲は店舗から5㌔。
独自アルゴリズムで注文データを分析し、地域ごとの購買トレンドを品ぞろえに反映させる。メーカー直販仕入れによる低価格を目指すほか、道内の青果卸業者や食肉製造・卸業者からも仕入れる。
国外ではフィンランドやギリシャ、チェコの3カ国でスーパーを運営している。
また、北雄ラッキー(本社・札幌)のスーパー「ラッキー篠路店」との提携も始める。生鮮食品などを注文から30分程度で届ける。スーパーとの提携は帯広や千歳で先行し、札幌では初。
道内展開を昨年始めたウォルトはことしに入り、多様な業態の小売店と連携を加速させている。ツルハドラッグ、セイコーマートやローソン、スーパーアークス、フクハラ、コストコなどだ。今回、店頭販売はしないものの自社グループでの店舗運営にも踏み切った形で、料理以外の商品配達サービスを札幌からさらに強める姿勢は鮮明だ。
注文から20―30分程度で商品を届ける「クイックコマース(Qコマース)」は事業展開が増加。ウーバーイーツもコストコの札幌倉庫店と石狩倉庫店での商品配達を計画している。
ウォルトジャパンはQコマースの認知向上と拡大に取り組みたい考え。合わせてグループ会社では専用スーパーの全国展開を目指す。
(北海道建設新聞2021年11月25日付2面より)