賃貸マンションと民泊「融合」 エフエーが札幌に開設

2021年12月06日 11時00分

収入源「2本柱」化 ターゲットは東南アジア団体客

 マンション企画などを手掛けるエフエー(本社・札幌)は、札幌市内に賃貸マンションと民泊の融合物件「Citson Garden(シトンガーデン)」を4棟開設した。低層マンションの1階を10人以上が宿泊できる大型民泊として活用。人口減少が続く中、収入源を2本柱化できることから投資家の注目度が高いという。

ベッド4台などがある広い部屋を提供する

 いずれも2020年12月から21年7月にかけてオープン。このうち豊平区豊平2条5丁目1の16にある「Citson Garden Egnorts(エグノーツ)」はRC造、4階、延べ779m²の規模。賃貸部分は1LDKと2LDKの部屋をそれぞれ6戸用意した。居住者と宿泊客は入り口が分かれていて、対面することはほぼない。

 民泊のターゲットはコロナ収束後に訪れる東南アジアの団体客。親戚など10人以上で長期旅行に行くことが多い現地の文化を考慮した。リビングキッチン、ベッドルームからなる住居を2つでワンフロアとして最大1組14人に貸し出す。ベッドやバスルーム、トイレを設置した〝家長専用〟の部屋もそろえる。室内は現地の生活を意識し、階級に分かれた部屋の構成。4台のベッドを置いた部屋を用意するなど他にはない造りとなっている。

 同社は10年に創業。不動産の売買・仲介のほか、アパート・マンション企画、不動産コンサルタント事業を展開。賃貸マンションの過当競争と国内の人口減少が続く中で長期的に安定した収入を得られる物件を投資家に提案するため、2年前から民泊の企画を構想。収入の柱を増やせる点を強みにしている。

 海外への視察などを重ねて家族や親戚単位で宿泊できる大型民泊に着目。天内和幸社長は「賃貸としてデメリットの多い1階のテナントに代わる利用方法にもなる」とも分析。コロナ禍により民泊の廃業・撤退が相次ぐ状況でも、アフターコロナを見据えてホテルと競合にならない大型民泊は確実にニーズがあるとにらんでいる。

 大人数・長期旅行の多いインバウンドにストレスのない環境で滞在してもらえるよう内装にこだわった。オーダーメードの家具や道内出身の作家による季節を表現したアート作品で飾るなど、高級感のある仕上がりだ。

 インバウンドの利用がない現在は国内客向けに1フロア当たり1泊3万円から提供している。広い部屋を貸し切れるとあって好評。利用者の多くが道外からの観光客で日本在住の外国人などからもニーズがあるという。直近3カ月の稼働率はエグノーツで20%、4棟全体で30%。12月の予約状況は全体で45%となっている。

 さらなる展開に向けて豊平区豊平2条5丁目にRC造、8階、延べ1743m²のマンションを建設中。1―2階は宿泊施設、3―8階は27戸の賃貸とする。22年11月の竣工予定だ。

(北海道建設新聞2021年12月3日付3面より)


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