会社探訪記

 地域に根差した企業を不定期で紹介します。

会社探訪記 ユニコロン 企業の制服、再利用に注力

2022年01月14日 12時00分

社会貢献へ向け「チャレンジ」

 ユニコロン(本社・北見)は、企業向けユニホームの製造販売と鶏卵の卸業を主力に道内5拠点で展開する。最近ではユニホームの再生利用に取り組むなど環境保全にも力を入れている。吉岡大社長は「新たに製造した数だけ古いものが捨てられている。リサイクルを進めて少しでも社会に貢献したい」と話す。

昨年9月に縫製部門を立ち上げた

 1978年に吉岡社長の父親が北見で創業した鶏卵卸業「コロンブス鶏卵」がルーツだ。事業の多角化を狙い、当時北見には専門業者がいなかった「ユニフォームカンパニーきたみ」を80年に創業。84年に両事業を担う現在の会社を設立した。このほか介護・衛生用品などの販売を手掛けている。

 吉岡社長は2001年に社長に就任すると札幌に事業所を設置。社員同士のコミュニケーションを増やすため、コロナ禍前から各事業所をリモート会議システムのZoomでつなぐなど工夫を凝らす。

 ユニホームの企画から刺しゅうまでワンストップでできる場所作りを目指し、昨年9月には札幌店に縫製部門を立ち上げた。従業員は地元の子育て世代を積極的に採用。柔軟な勤務時間制度を導入し、育児をしながら技術を身につけて正社員として働ける仕組みを作った。

 コロナ禍では、北見市内の飲食店休業による影響を受けた鶏卵卸業が一時売り上げを3分の1まで落とす中、建設業や運送業を主な顧客とするユニホーム事業は例年並みを維持。消毒液やマスクなどの感染対策商品を取り扱っていることも功を奏した。

 北見市内でクラスターが発生した際には、市内の飲食店300店舗を対象に消毒液の無償配布を実施。いち早く動いたことが市民や企業から反響を呼び、新規顧客の獲得と社員の採用につながったという。

 約1年前から環境に配慮した取り組みにも力を入れている。経営者や若い世代と交流を深める中で「近い将来、環境保全に代金を支払うことが当たり前になる」と感銘を受けたことがきっかけ。環境と地域社会に利益を分配する考えに共感した。

 昨年9月から日本環境設計(本社・川崎)のリサイクル事業「BRING UNIFORM(ブリングユニホーム)」に参加。使わなくなったユニホームを企業から引き取り、指定工場に発送する。回収したポリエステル繊維の分子を分解してリサイクルし、できた繊維を使ってまた服を作るという取り組みだ。道内のユニホーム事業者としては初めての参加となる。

「チャレンジできることが幸せ」と話す吉岡社長

 企業の制服は産業廃棄物として処分する義務があるが、従業員が家庭ごみとして捨ててしまうケースが多い。一方、同じ品質のものを大量生産しているため回収・リサイクルに向いている面もある。できた繊維からオリジナル衣服の製作を依頼することも可能だという。回収は1着当たり100円と配送料で受け付けている。地域行事の衣装などとして還元することで環境保全と地域貢献の一環になることを提案する。

 この取り組みを発端に、10年後の社会の理想を掲げて自社ができることを検討する部署「未来創造室」を立ち上げた。吉岡社長は「社会貢献を含めてさまざまなことにチャレンジできることが幸せ」と話している。

(北海道建設新聞2022年01月11日付3面より)


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