ダクタイル鋳鉄管データ不正 十勝管内にも影響

2022年01月14日 16時30分

工期や人件費に不安 用水路工事など影響

 神東塗料(本社・兵庫県尼崎市)による水道用ダクタイル鋳鉄管の合成樹脂塗料試験データ改ざん問題は、十勝管内の工事にも影響を及ぼしている。帯広市の配水管布設のほか、国や道の農業用水路整備でダクタイル鋳鉄管を使う現場が一時中断を強いられた。施工業者は工期や人件費に対する不安を抱えている。

国営かんがい排水芽室川西地区でも
ダクタイル鋳鉄管を布設している

 帯広市上下水道部では13日にメーカー側から管を使わないよう指示があり、配水管布設工事2件を中断。うち1件を共同体代表者として施工する竹中配管(本社・帯広)の山田幸恵社長は「このようなことは初めて聞く。今後、どう影響が出てくるか予測がつかないので不安。現場では作業員を抱えているため、どうすればいいのか」と話す。

 この日は11、12日にかけて市内で発生した大雪の影響で工事を進められなかったため、現場に納入された管が不正品に該当しないか、ロットの確認に当たった。

 農業用水路整備にも影響が出ている。帯広開建は、帯広市農村部を中心に国営かんがい排水芽室川西地区を展開。畑地に用水を供給する管水路をダクタイル鋳鉄管で整備していて、関係する3現場の施工をストップした。

 十勝総合局の道営農業農村整備は、4件で工事中断を決めた。農業用水路は管径が1000㍉にも及ぶことがあり、水道用よりも大規模となっている。問題が長期化すれば施工業者の負担はより一層大きくなりそうだ。


関連キーワード: 十勝 土木 資材

ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

北海道建設新聞社新卒・キャリア記者採用募集バナー
  • 東宏
  • 古垣建設
  • 川崎建設

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

丸彦渡辺建設が31日付で清水建設の子会社に
2023年05月12日 (17,020)
上位50社、過去16年で最高額 22年度道内ゼネコ...
2023年05月11日 (8,618)
ラピダスの工場新築で関連企業から多数の問い合わせ
2023年05月25日 (7,097)
熊谷組JV、道新幹線トンネル工事で虚偽報告
2023年05月08日 (6,077)
砂川に複合型施設オープン シロの福永敬弘社長に聞く
2023年05月22日 (4,956)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 行政書士 new
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第31回「特に需要が増える繁忙期」。情勢を把握して適切な宣伝を行うと、新規顧客獲得につながるかもしれません。

連載 おとなの養生訓

おとなの養生訓
第255回「内臓脂肪蓄積」。ポッコリお腹は悪性肥満、生活習慣の改善が必要です。

連載 ごみの錬金術師

ごみの錬金術師
廃ガラス製品を新たな姿に。道総研エネ環地研の稲野さんの研究を紹介。

連載 本間純子
いつもの暮らし便

本間純子 いつもの暮らし便
第32回「確実に伝えたい色」。青と黄色は色覚に左右されにくい「伝える色」です。