土のう積み上げ設置 道内唯一の「アースバッグサウナ」
LCフィールドパートナーズ(本社・東京)が運営する当麻町のサウナ施設「りとり~とびれっじToma」が注目度を高めている。サウナは土のうを積み上げて作るアースバッグ工法を採用。古民家を改修した併設のカフェで町産食材を使ったカレーなどを提供する。今後は道内客に加え、道外客の取り込みを目指す。
同社は不動産の開発や売買仲介、中古物件のリノベーションなどのほか、空き家・古民家を活用した地方創生事業を手掛ける。
親会社のリムズキャピタル(本社・東京)が2020年に北星2区5537で土地を取得。同時期に町が「ZOZOTOWN」創業者である前沢友作氏の寄付金500万円を使い、サウナに着目した地方創生を目指していた。これに共感して敷地内にサウナ設置を決めた。古民家(W造、2階、延べ110m²)の改修も施し、21年7月に完成。1階をカフェ、2階を宿泊場所に活用する。
樽型の形状をしたバレルサウナと土のうをドーム状に積み上げるアースバッグ工法を用いたサウナを2棟ずつ設置。全国的に珍しいサウナを作りたいとの思いで設けたアースバッグサウナは道内唯一だという。
熱源はまきストーブとトウマ電子工業(本社・当麻)特注の電気ストーブを使用。室内を70度の低温と80度の中温、90度の高温に設定し、多様なサウナを楽しめる。
高温でも肌の傷みを抑えるため、ストーブの上にサウナストーンを設置し、セルフロウリュができるようにした。
管理人の矢野彩佳さんによると、町民や旭川市近郊の住民を中心に、個人客や少人数での利用が多い。アースバッグサウナの珍しさや水田に囲まれた自然で外気浴ができることから注目され、問い合わせも増えているという。
今後は道外客増加に向けて自然の中で楽しめるサウナをアピールしたい考え。朝からサウナを楽しめる「朝活」を付けた宿泊プランの構築も検討している。
料金は道民が1人当たり1600円で、平日2時間貸し切りの場合は9000円かかる。