ザクザク路面に対応
旭川市は、永山など市内の4カ所で、除雪後の圧雪の厚みを薄くする新たな路面管理基準の試行を始めた。生活幹線6.9km、生活道路8.4kmを対象に10―15cmの厚みとなるよう定期の除雪と路面整正をする。除雪業者から作業に掛かるコストや手間をヒアリングするほか、路肩にできる雪堤の高さや幅員なども調査し最適な管理手法と基準の検討に生かす。
旭川市は、生活幹線道路と生活道路の除雪については、路面を出さない圧雪管理を基本としている。はね除ける雪の量が減るため雪堤が低くなり、幅員も十分取れるメリットがある一方、気温が上昇した際にはシャーベット状のザクザク路面となって交通障害を引き起こすこともある。
市が2021年度に中間見直しを進めている雪対策基本計画の中では、近年の急激な暖気の発生や降雨によりザクザク路面が発生しやすくなっていると分析。最適な圧雪管理の手法をあらためて検討するため、試行的に圧雪厚を薄くする取り組みを1月から始めた。
通常の管理基準では圧雪厚30cmとなっているが、これを10―15cmとなるようブルドーザで調整。必要に応じてグレーダーで路面を整正する。
市内4地区の除雪区域から1町内会ずつ試行を開始。永山・新旭川地区は永山3―4条15―16丁目、北星地区ほかは東鷹栖1―3条1―6丁目、中央地区ほかは豊岡6―7条6丁目、神居・神楽地区ほかは神楽岡10―13条3丁目が試行対象となっている。
管理基準の見直しで出動回数の増加、雪堤に積み上がる雪の増大と幅員の圧迫といったデメリットも予想される。月に1回程度は各地区の除雪業者の統括責任者と打ち合わせて作業効率などを把握する考えだ。