JR北海道 海外富裕層のニーズ獲得目指す
JR北海道の島田修社長は19日、札幌駅交流拠点北5西1・西2地区再開発で計画している超高層ビルに、国際ホテルチェーン、マリオット・インターナショナルの最高級ホテルを開業すると発表した。運営はこのほどパートナー契約を結んだJR北海道ホテルズが手掛ける。高級ホテル不足が課題とされてきた札幌で、海外富裕層らからのニーズ獲得を目指す。
ビルは250mと札幌市内最高層となる予定で2029年秋の開業を目指している。ホテルは上層部の6フロアに約200室を設置。レストランや入浴施設、フィットネスも併設する。島田社長は「道内ではニセコにマリオット系のリッツ・カールトンなどがあるが、札幌には国際水準の施設がなかった。開業する頃はコロナ禍が収まり、インバウンド拡大を狙う時期になっている見込みで、ラグジュアリーホテルが地域に役立つと考え決断した」と説明した。
ホテルブランドは今後検討する。価格帯は、隣接するJRタワーホテル日航札幌との違いを出すため、最低でも1泊当たりの客室単価4万―5万円を想定しているという。
島田社長はマリオットについて、日本国内での運営実績が豊富であること、世界最大規模の会員ネットワークを持ち国内外からの集客が期待できる点などを強調した。
札幌市内では東武鉄道グループが20年4月に中位クラスの「フェアフィールド・バイ・マリオット札幌」を開業しているが、最高級グレードは初めてとなる見込みだ。