札幌市水道局、鋳鉄管の安全性を確認

　札幌市水道局は20日、神東塗料(本社・兵庫県尼崎市)による水道用ダクタイル鋳鉄管の合成樹脂塗料試験データ改ざん問題について、発注済みの工事への影響はないと発表した。施工している工事は1件で、使用している鋳鉄管の安全性を確認済みとしている。

　神東塗料は日本水道協会の規格取得時に、規定されている試験条件と異なる条件で得られた試験結果により認証を取得。認証を受けた製品の一部に、同規格で規定されていない原料を使用していた。塗料は主に水道管の外面に使用され、継ぎ手の内面の一部分で水道水に接触する。

　日本水道協会は、不正が見つかった塗料を使用した製品の出荷自粛を要請していたが、製品の安全性が確認されたため、順次自粛要請を解除。各水道管メーカーは18日から出荷を再開した。

　同局給水部の秋葉憲治技術管理担当課長は出荷停止中の資材があることを踏まえ、「早期発注の大部分に影響はないが、(出荷停止)解除の状況をみたい」と話した。