7月着工、24年5月の稼働を予定
カネカ(東京都港区赤坂1の12の32、田中稔社長)は24日、苫小牧東部産業地域に医療機器の工場を新設すると発表した。2022年7月の着工と24年5月の稼働を予定。投資額は約100億円を見込む。製造プロセスの自動化や高度化による生産性の高いスマート工場とし、グローバルな事業拡大を加速させる考えだ。
苫小牧市柏原に建設する新工場では血中の悪玉コレステロール除去や重症化した閉塞(へいそく)性動脈硬化症に対する機器を製造。供給基盤を確保することで、国内をはじめ潜在的な患者数が多い米国や中国などでの事業拡大を見込んでいる。

新工場の完成イメージ
太陽電池を設けて「ゼロエネルギーファクトリー」を目指すほか、医療領域以外の事業拠点としても活用する考えだ。
同社は、17年に北海道の事業を統括するカネカ北海道を設立。20年に有機生乳の製造・販売を担う別海ウェルネスファームを立ち上げて循環型有機酪農に取り組むなど、地域性を生かした事業を展開する。
岩倉博文苫小牧市長は「新たな雇用創出や地場企業の発展など、市の経済振興に大きく寄与する。地域に根付いた将来的な事業展開に大変期待している」とコメントしている。