骨格編成 樽前小改築など実施設計
苫小牧市は9日、2022年度予算案を発表した。7月に市長選を控えた骨格編成だが、扶助費などが増加し、一般会計は前年度当初比1.2%増の798億3400万円、特別、企業会計を合わせた総額は0.8%増の1354億5277万円。一般会計に占める普通建設事業費は17.8%減の79億6628万2000円と、第2学校給食共同調理場などの完了で減少した。22年度は市営住宅日新団地新12号棟に着工するほか、樽前小改築やウトナイ小校舎増築に向けた実施設計などに取り組む。(予算案詳細は7面に)
国民健康保険など3特別会計の合計は1.9%増の333億4037万4000円、水道など4企業会計は2%減の222億7839万6000円。企業会計のうち、水道事業会計は1.4%減の45億8383万5000円、下水道事業会計は4.7%減の58億4056万8000円、公設地方卸売市場事業会計は38.6%減の1億2079万8000円となっている。
全会計を合わせた公共事業費は14.5%減の126億8400万円で、建築事業が22.3%減の67億8700万円、土木事業が3.3%減の58億9700万円という内訳だ。
主な事業を見ると、学校関連は樽前小改築やウトナイ小校舎増築、沼ノ端小大規模改修の各実施設計費、大成小改築に向けた耐力度調査費などを計上。泉野小では校舎外部改修着工に1億4100万円を措置した。
市営住宅は継続の日新団地改築で新12号棟に着工するほか、23年度の着工を見込む新2号棟の実施設計を進める。住宅建設には合わせて16億3100万8000円を充てた。日新団地熱源改修に1億9303万円を配分し、暖房給湯設備を個別化する。
着工するウトナイ交流センター施設には1億6915万円を措置。屋外販売所としてW造、平屋、延べ49m²を増築するほか、道の駅ウトナイ湖の改修を進める。
21年度に住拓工業・丸彦渡辺建設共同体で着工した東開文化交流サロンは12月の供用開始を予定。22年度は5億2626万9000円を充てる。
仮称・市民ホール整備運営事業は、アドバイザリー事業者との委託費として880万円を措置。21年度に債務負担行為の限度額として164億7731万4000円を設定していたが、22年度に事業者と契約する見込みのためいったんとりやめ、22年度当初予算案にあらためて23―45年度を期間とする同額の債務負担行為を設定する。
企業会計を見ると、水道事業会計で導水管や配水管を布設替えする改良事業に12億8598万7000円、北星小や樽前小への緊急貯水槽設置、ウトナイ北地区への配水管新設など新設事業に2億816万4000円を措置した。
下水道事業会計では、宮前町などの汚水管整備や豊川町などの雨水管整備といった管渠築造に11億9710万9000円、西町下水処理センターの消化ガス発電設備更新継続などに5億220万円をみている。