地元志向強くインターンが決め手に
釧路工高の今春卒業を予定する生徒の進路が固まった。土木科は16人、建築科は12人が自治体の技術職を含む建設関連の職種に就く。両科とも管内の建設関連への就職率は約6割と地元志向が強く、インターンが縁となり就職を決めるケースが多かった。
土木科は今春、前年度より2人増の男子34人が卒業する見通しで、就職が3人減の22人、進学が5人増の12人。建築科は1人増の37人(男子31人、女子6人)が卒業する見込みで、就職が1人減の18人、進学が3人増の17人、その他未定が1人減の2人となっている。両科とも例年に比べ、4年制大学や専門学校への進学を希望する生徒が多かった。
建設関連への就職を見ると、土木科が5人減の16人(管内13人、管外3人)、建築科が1人増の12人(管内11人、管外1人)。女子は2人が管内の建設関連の技術職に進む。
建設関連への就職率は、土木科が72.7%(11.3ポイント減)、建築科が66.7%(8.8ポイント増)。管内の建設関連に絞ると、土木科が59.1%(3.1ポイント増)、建築科が61.1%(29.5ポイント増)で、地元志向の強さがうかがえる。
土木科長の山崎直哉教諭は「最近は、保護者を含め地元での就職を希望する傾向にある。若手を育てたいと考える企業も多く、相乗効果になっている」と分析。建築科長の宮越築教諭は「管内の建設関連企業を就職先に選んだ生徒は皆、インターンがきっかけになっている」と明かす。
同校は、例年1年生を対象に釧路開建や釧路建設業協会、釧路建親会、釧根測量設計業協会のサポートを受け現場見学会を実施。2年生はインターンシップに参加してもらい、建設業で働くイメージをつかんでもらう。
山崎教諭は「技術者として北海道や地域の役に立ちたいと考える生徒を1人でも多く増やせれば」と話す。