会社探訪記

 地域に根差した企業を不定期で紹介します。

会社探訪記 グリーンメイクハラダ 生活彩る空間づくりを

2022年02月24日 12時00分

リピート客との再会が励みに

 グリーンメイクハラダ(本社・札幌)は、個人宅のエクステリア工事をメインに公共や民間施設の緑化・維持管理を手掛ける造園会社。顧客の〝こうだったらいいのにな〟の思いを形にし、工事期間だけの付き合いではなく、家族構成や趣味の変化に合わせたガーデン・リフォームなど末永い結びつきを大切にしながら仕事する。

ローメンテナンス化を狙いつつ、庭の広さを引き立たせた
ガーデン・リフォームの一例

 1989年、現会長の原田久子さんが創業した。現社長の則包幸男(のりかね・ゆきお)さんは翌年入社。30代半ばで取締役の任を受け、社長就任の49歳まで営業の職務を果たした。

 「大学卒業がやっとの劣等生で、当時は夢もなく就職もせずアルバイトを重ね、漫然とした日々を送っていた」と振り返る。知人の紹介でグリーンメイクハラダの面接には行ったものの、自分と全く異次元の仕事などできるはずもなく、数日後には辞退しようと考えていた。

 帰宅後、原田社長からの電話で「私の右腕になって助けてくれないかい」に感激し、勢いで入社。内心は1年も続かないだろうと思っていたが、「何とか33年ほど在籍し現在に至っている」と言う。

 入社後は、工事を手伝いながら営業を覚える毎日。右も左も分からず冷や汗の連続だった。そんな中、上司だった専務の仕事ぶりに憧れ〝仕事ができることは格好いいこと〟と思い立つ。「さまざまなことを教えてもらいながら、その一つ一つが糧になっている」と回想する。

 仕事に慣れていくうち、同族経営の世襲が慣例の造園業界で、まとまった年収は得にくいと考えるようになった。〝年収=評価〟のイメージのもと、自分の実績次第で希望年収が取れるよう、年俸制度の導入を原田社長に直談判。業界ナンバーワンの営業マンを目指した。
 創業から数年は役所関連やゼネコンを主に仕事していたが、公共事業が世間から批判され始めた時期を境に、本来の造園業の姿である個人宅の庭や外構工事へのシフトを試みた。

 当時は、ガーデニングブームに火が付いていたころ。後発ゆえにリーディング企業とは天と地の差があり、集客からプラン作り、施工方法に至るまで分からないことの連続だった。

 それでも、同業他社に赴き作図の仕方など指導を受けながら次第に自社で集客できるまで成長した。「同業者や顧客、発注者に支えられながら導いてもらった」と感謝の念は忘れない。

変化に対応できる組織づくりを
目指す則包社長

 業界では、降雪期の1―3月に除排雪業務を請け負うなどして事業を続けるのが常。これに対し同社は、冬は何かとリスクが多いと考え、前年度の各工事・業務の再検証や社内の改善のための期間に置く。働き方改革を実施すべく、4―12月の稼働期に取れない休暇を消化するための充電期間の意味合いもある。

 顧客の〝生活の場〟を手掛ける仕事のため、暮らしやすい空間づくりはモットーの一つだ。雪かきのしやすいゾーンニングや実用性を重視した物置の大きさなど、デザイン優先やトレンド志向とは別視点の提案・施工を心掛けている。

 売りは「Re Garden工事」と銘打ったガーデン・リフォームだ。新築に比べて工事制約が多いほか、現地調査など手間が掛かるため、同業他社の参入は少ない。何より、過去に仕事を任されたリピート客との再会は励みだと言う。

 アフターコロナで顧客の嗜好(しこう)が変わり、従来とは違う価値観のガーデンエクステリアが台頭するのではと予想する。植物を愛したり育てる従来型の造園空間から、住空間の延長線を表すアウトドア・リビングへのニーズが高まるとみる。

 現在のスタッフは5人。「柔軟な発想のメンバーで過去最高の布陣」と則包さん。近い将来のマーケット変化に対応できる組織づくりが今後の課題だと話す。


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