仮称・新穴澗、仮称・新栄浜の2トンネルを新設
小樽開建は229号島牧防災で、2022年度以降に160億円を投じる予定だ。作工物は仮称・新穴澗、仮称・新栄浜の2トンネルの着工を残す。22年度はこれまでに施工した箇所の現場打ち法枠工や2トンネルの地質調査などを予定する。
島牧地区の岩盤崩壊を含む危険箇所の解消を図るとともに、災害発生時に沿線集落の孤立化を防ぎ、安全確保を図るため16年度に事業化した。
事業区間は6.1km。新穴澗トンネルと新栄浜トンネルの2本を新設し、山側へ迂回するルートに変更する。このほか、新トンネルに挟まれた2.8km区間で落石対策を施す。総事業費は170億円を試算している。
島牧村原歌町に新設する新穴澗トンネルは、18年度に詳細設計をドーコンで進めた。延長1518m、幅員は車道6m、路肩各0.5mの全幅7mで、監査歩廊が両側に0.75m加わる。
舗装はコンクリート版が20cm、路盤が粗粒度調整砕石15cm。内空断面は49m²で、NATM工法で西側から片押しで掘削する。
島牧村栄浜に新設する新栄浜トンネルは、19年度にパシフィックコンサルタンツで予備設計、20年度に日本工営で予備の修正設計をそれぞれ進めた。延長約1・5kmで、幅員は車道6m、路肩各0.5mの全幅7mで、両側に0.75mの監査歩廊が付く。NATM工法を採用。掘削方向は詳細設計で決める。
2本のトンネルの着工時期は固まっていないが、新穴澗トンネルを優先する予定だ。
20年度は菅原組が新穴澗トンネル両坑口の転石破砕を実施。21年度は長組が落石防護柵の設置などを担った。
22年度は、これまで施工した箇所の現場打ち法枠工などを予定する。このほか、新栄浜トンネルのボーリングなど地質調査、新穴澗トンネルで地表などの調査や法面対策箇所のボーリングなど地質調査、環境調査を予定する。