札幌市がこのほど、オンライン開催した2030年冬季五輪・パラリンピック招致に向けたシンポジウムで、東京五輪で金メダルを獲得した女子柔道の阿部詩氏とソフトボールの山本優氏が五輪を振り返った。阿部氏は「現実なのかなというくらいうれしくて。夢じゃないという感動でいっぱいだった」、山本氏は「勝ったというのが1番。その次にやっと終わったという気持ちがあった。表彰台にみんなで上がった時が一番うれしかった」と当時の心境を語った。

東京五輪女子柔道52kg級金メダリストの阿部氏
阿部氏は女子柔道52kg級に出場。山本氏は札幌市出身だ。
阿部氏は「東京五輪という目標が決まってから五輪の舞台で活躍するという覚悟が決まった」と回顧。五輪までの日々を「どのように準備をしたら良いかわからず、正解がない中で日々練習し、もがいていた」と振り返った。
また、東京五輪で勝ち抜いていた際は「一戦一戦、戦っていたので決勝戦はあまり緊張せずに絶対に勝ってやるという気持ちで挑んだ」と語った。

東京五輪ソフトボール金メダリストの山本氏
けがのため11年に一度引退した山本氏は「10年後にやりたいと思ったときに後悔したくない」と復帰を決めた。「ソフトボールは東京五輪後に再度競技から除外されるので、とにかく金メダルを取るという目標を立て、年間160日以上合宿して練習した。本当に限界を見た」と述べた。
今後に関し、阿部氏は2年後のパリ五輪での2連覇への決意を表明。昨シーズンで引退した山本氏は指導者として年齢問わず指導したいとの目標を語った。