渡島・桧山管内18市町の22年度予算案

2022年03月04日 18時08分

普通建設事業費8.8%増、277億円

 渡島・桧山管内18市町の2022年度予算案が出そろった。一般会計に占める普通建設事業費は前年度当初比(奥尻町は肉付け補正後比)8.8%増の277億754万7000円。役場庁舎改築に着工する奥尻町や、終末処理場設備改修に取り掛かる長万部町で伸びた。認定こども園新築の本体が完了した知内町は半減した。

 町長選を控える七飯町、江差町、上ノ国町は骨格編成。特別・企業会計を含む総額は2.8%増の4890億9737万3000円、一般会計の総額は3%増の2647億359万5000円だった。

■渡島管内

 函館市 新規で市住大川団地3号棟に着工。23年度に着工する4号棟の実施設計にも取り掛かる。西部地区再整備の用地確保に向け、旧西小を解体する。普通建設事業費は21年度着工の大川団地2号棟や南茅部中新築の2年目支払い分などを計上したため増加した。

 北斗市 21年度の実施設計を経て、運動公園の改修に取り掛かる。対象範囲は約2ha。約4億円を充て公園内施設の老朽化解消、バリアフリー化に努める。北斗消防団清川分団の詰め所改築には1億3372万円を措置した。

 松前町 橋梁長寿命化の一環で、新唐津内沢橋で桁塗装や断面補修に取り掛かる。渡島西部広域事務組合では江良出張所の建て替えを計画し、工事費、監理費を合わせ約2億6000万円を計上した。

 福島町 若者や子育て世代向けの町有住宅に着工する。約1億5000円を計上し、1棟2戸の新築と既存の町住3棟10戸を解体する。老朽化対策で建て替えを計画している吉岡温泉ゆとらぎ館は、22年度に実施設計をする。

 知内町 町住スミレ団地B棟は入居者増加を目指し内部改修を施す。6200万円を投じて、ユニットバス化や給排水設備改修などを計画。21年度に着工した、しりうち認定こども園は園庭を施工し事業完了を目指す。

 木古内町 22―23年度で、役場が入る産業会館の設備改修をする。工事費1億8000万円を充て、空調のガスヒートポンプエアコン化などを進める。21年11月の大雨で被災した薬師山と萩山の復旧も計画している。

 七飯町 町長選を控えた骨格編成だが、義務的経費を多く盛り込み予算総額は微増となった。町住冬トピア団地では、1億8000万円を措置して91―2棟を対象に外壁、水回りの長寿命化に取り組む。本町や大中山では老朽管布設替えを予定する。

 鹿部町 湯ノ沢ポンプ場を町内で移転新築するため、普通建設事業費は46.6%増加した。1976年完成の現ポンプ場が老朽化しているため、整備費として1億6042万2000円を充てた。

 森町 築47年が経過した砂原中の体育館改修に8075万円を計上した。屋根改修のほか、外壁へのサイディングと耐候性塗装を施す。濁川地区では耕作条件の改善へ、1億2000万円を充て農道の改良や排水路整備をする。

 八雲町 町住に約1億9000万円を投入し、出雲町D団地で2棟6戸の新築と9棟48戸の解体設計、鮎川団地1棟4戸解体の設計・施工に取り組む。サーモン養殖事業の一環で、既存施設を活用した種苗生産施設の整備に向け、設計費や施設購入費を計上した。

 長万部町 長万部終末処理場の老朽化した機械設備と電気設備の更新に約1億8000万円を充てる。22―25年度で施工する。北海道新幹線の支障となる町住南部団地は、移転新築に向けた実施設計に入る。

■桧山管内

 江差町 骨格編成ながら陣屋・円山法面の崩落防止など新規事業を盛り込み、総額は横ばいとなった。陣屋・円山法面は町道南が丘通り沿いにあり、7000万円を投じて道路の安全性向上を図る。21年度に着手した五厘沢山崎線の道路改良には、22年度事業費として1億3900万円を投じる。

 上ノ国町 町長選を控えた骨格編成。新規で、障害者へ社会生活の場を提供する地域活動支援センターに着工する。5000万円を充てた。改築する公住中崎団地は21年度の基本設計を経て実施設計に入る。

 ng>厚沢部町 道の駅関連の発注が完了したことから、普通建設事業費は42.2%減少した。新規で赤沼6号線改良の実施設計を盛り込んだほか、継続では西鶉橋のひび割れ補修などに3600万円を措置した。

 乙部町 緑町4号線の改良に3億円近くを投入。特養おとべ荘改築には施工と監理を合わせて6億6400万円を充てる。新規では、福祉バスなどの車庫新設に2200万円を計上した。

 奥尻町 役場庁舎改築に着工する。RC造、2階、延べ2423m²の規模で、22年度は主体に2億8000万円、電気に3000万円、機械に4000万円を措置。下水道会計で監視制御設備更新に8940万円を充てた。

 今金町 田代橋長寿命化に1億4200万円を計上。橋長262・7mで、伸縮装置取り換えや高欄補修をする。77年完成の学校給食センター改築に向けた基本設計に着手する。

 せたな町 老朽化が進む大成町民センターの長寿命化に2億700万円円を投入する。RC造、2階、延べ1677m²の規模で、施設の修繕や機械の更新を図る。温泉ホテルきたひやまでは、温泉用井戸を新設する。


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