信号機設置などを手掛けるえぞ電工(本社・札幌)は、冬季休業しているフェラーリのレンタル事業を4月から再開する。川村雄二社長は「夢のスーパーカーで非日常のドライブを楽しんでほしい」と話す。
貸し出す車両はフェラーリの「カリフォルニア」というモデル。乗り心地を川村社長は「言葉では言い表せない快適さ。飽きることがない」と絶賛する。初めてフェラーリに乗るような人も対象につくられていて、クラッチ操作は要らず運転は簡単だという。外装が白、内装が赤の4シーターでオープンカー仕様にできる。
2020年4月から始め、ことしで3期目を迎える。事業を始めるに当たり銀行融資と自己資金で1500万円の中古を購入した。年間50人の利用が目標で、7年かけて投資回収したい考えだ。
当初は外国人観光客をターゲットと捉えたが、サービス開始に前後してコロナ禍が本格化。現在は道民が主な利用者層だ。50―60代の男性が特に多く、誕生日や記念日のプレゼントに利用されるケースもある。
利用者からは「乗り心地が最高、夢がかなった」など好評だ。富良野や積丹方面へのドライブが多い。犬を乗せてのドライブも可能だ。川村朝日営業主任は「乗る前後で利用者の顔つきがまるで変わっていることもある。スーパーカーに乗って自信が生まれるのでは」と予想外の効果も話す。
電気工事業の同社では初夏の閑散期対応が長年の課題だった。既存業界への参入ではない新事業を検討する中、子どもの頃から憧れていたスーパーカーに思い至り、レンタル事業を決めた。「調べた限り、道内でフェラーリを借りられるサービスは他にない」(川村社長)と希少性を訴求したい考えだ。
料金は1日11万円(税込み)、試乗は1万1000円。道民は基本料金が半額で、初回や60歳以上向けの割り引きがある。道内在住60歳の初回利用で1日4万4000円だ。予約は電話011(807)9980かウェブサイトから。
同社は07年の設立で、川村社長を含め4人が働く。他にドローン撮影事業も取り扱っている。