鵡川市街地を重点整備 むかわ町都市マス素案

2022年03月15日 16時50分

回遊性高い地域に

 むかわ町は、2031年度を目標年次とする都市計画マスタープランの素案をまとめた。住まいの環境改善や災害に強いまちづくりに向けた基本方針を盛り込んだ。鵡川地区市街地は重点整備地区に設定。空き地活用や道路整備などを通じて、回遊性の高い地域とする考えだ。

 町は03年2月に都市計画マスタープランをまとめた。21年度に計画期間満了を迎えることから、新たな計画を策定する。計画対象区域は町内全域7万1136haとする。

 都市づくりの理念は「人と自然が輝く清流と健康のまち」。将来の都市像は「人とつながる、笑顔でつながる、未来につながるまち むかわ」とし、安全・安心・快適なまちづくりや地域資源を生かした取り組み、未来を創造する都市を目指す。

 目標年次人口は、20年の約8100人が31年でおおむね7100人とする。

 土地利用では、市街地規模の適正化を図るため、21年7月に公表された津波浸水想定区域も考慮し、土地利用が見込まれない地域は用途廃止も視野に入れる。JR鵡川駅を含む末広、美幸、花園、松風地区などは中心商業業務地として、町民が利用しやすい機能を有する交流拠点施設の整備を検討する。

 また、まちなか居住に向けた誘導をするため、公営住宅や民間賃貸住宅の供給、子育て世代を含む多様な世帯が混在できる公住などを整備し、良好な住環境への改善を図る。

 交通系では、長期未着手になっている都市計画道路の計画延長の見直しを含めて検討。鵡川駅駅前広場での適切な駐車場・駐輪場を確保し、交通結節点機能を強化する。公園・緑地の長寿命化対策を施し、下水道で施設の耐震化や合併浄化槽の整備促進を図る。

 公共施設は環境負荷低減に配慮し、50年カーボンニュートラルも踏まえ、脱炭素化に対応するため公共施設などの省エネ化や再エネ導入を検討。積極的な地域材の活用も考える。

 北海道胆振東部地震の経験も踏まえ、災害発生の未然防止など町民が安全・安心を実感できる災害に強い都市づくりを目指す。海岸保全施設の整備などを国や道に要望する。土砂災害特別警戒区域に指定されている豊城地区などは災害防止のため市街化を抑制。円滑に避難するために狭あい路を解消し、避難路の複数化を図る。

 重点整備地区に設定した鵡川地区市街地は「地域自らが創生し、人々が集いにぎわうまちなか」を将来像に掲げた。歩きやすく回遊性のあるまちなかづくりや、空き地・空き家の利活用、緊急輸送道路のネットワーク強化と避難通路の整備などを進める。


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