水質に問題なし
函館市企業局は18日の2022年第1回市議会定例会個人質問で、塗料メーカーによる水道用ダクタイル鋳鉄管用塗料の試験データ改ざん問題に関する市の対応や経過を報告した。水質は問題なく、工事中断の影響は最小限にとどまったとの見解を示した。
大久保孝之上下水道部長が中山治氏(市政クラブ)の質問に答えた。
企業局は、不適切行為の公表があった1月12日に納品後の製品の使用中断などの依頼をメーカーから受けた。直後に各現場の資材搬入の状況や施工の進捗を確認。受注者には水道管布設後の通水を伴う作業の中止を指示した。
1月12日時点での発注済み水道管布設工事は13件で延長2860m。着工済みは6件、1506mで、うち1023mの布設を終えていた。未着工は7件、1354mだった。
その後、日本水道協会や製造販売メーカーからの情報収集に努めた。納品済み資材の安全性が確認できないことから、1月14日に工事を一時停止するよう求めた。
発表時点で布設済みだった水道管については、工事完了後の水質検査と企業局の計画に基づく定期的な検査で安全性を確認。日水協の試験でも企業局発注工事で使用している製品の安全性が分かったことから、1月18日に工事を再開した。
大久保部長は「工事の中断期間は約1週間で、影響は少ないと認識している」と見解を述べた。
企業局によると、路面凍結などの影響で多少工期を延長した工事はあるが、今回は全ての工事が31日までに終わる見込みだ。