公示地価1月1日時点 道内全用途、6年連続上昇

2022年03月22日 19時02分

全国住宅地上位10位 北広島など道内独占

 国土交通省は22日、2022年1月1日時点の公示地価を発表した。道内の平均変動率は全用途でプラス3.9%、6年連続の上昇で、住宅地、商業地ともに前年を上回る上昇率となった。住宅地の上昇変動率は、全国上位の10位までを北広島市などの道内地域が独占し、商業地の全国1位も北広島市だった。23年の北海道日本ハムファイターズの北海道ボールパークFビレッジ(BP)開業と、マンション用地の需要が高まっていることが大きな要因。また、人口10万人以上の都市では、小樽市と旭川市、苫小牧市の住宅地が価格上昇に転じるなど、地方都市でも回復傾向が見られた。

 22年の道内調査地点(標準地)は、99市町を対象に1367地点で調査。平均変動率はプラス3.9%で、全国平均はプラス0.6%だった。用途別の平均変動率は、944地点の住宅地がプラス4.6%、366地点の商業地はプラス2.5%、55地点の工業地がプラス2.4%と、いずれも上昇し、商業地は7年連続、住宅地と工業地は4年連続でアップした。

 商業地の前年からの継続標準値は362地点で、このうち177地点において地価が上昇した。上昇率トップは北広島市栄町1丁目1の3で19.6%の伸びを示し、昨年2位から順位を上げた。上昇率は全国でも1位となっている。

 同地区では日本エスコン(本社・東京)による北広島駅西口周辺再整備が控えている。ことし春ごろから、約70億円を投じ、BPに向かうシャトルバス乗り場や地下1地上14階、延べ約1万8000m²の複合交流拠点施設をA工区として新設する。分譲マンションや保育所で構成するB工区の複合施設整備も計画。同社はさらにC、D工区も検討中だ。駅西口からBPの間の民有地でも、BP開業翌年以降に既存ビル建て替えが活発化する見込みだ。

 2位は北広島市中央2丁目1の2のプラス18.3%で、前年4位から上昇。3位は恵庭市緑町2丁目77で変動率はプラス16.2%だった。

 商業地の変動率は、札幌市がプラス5.8%と9年連続で上昇。新型コロナウイルスの影響でインバウンドが減少したものの、再開発計画やマンション用地の需要が多いことから全10区で上昇幅が拡大した。北広島市のプラス19%をはじめ、石狩市が13.8%、恵庭市が13.2%、江別市が13.1%、千歳市が12.2%と石狩管内の都市は前年を上回る上昇率となっている。函館市と旭川市、釧路市の商業地は観光客の減少などで3市ともに2年連続の下落となった。

 商業地の道内最高価格は、札幌市中央区北4条西4丁目1の7ほかの1m²当たり557万円で2年連続。変動率はプラス4.1%だった。上位10地点に入ったのは、全て札幌市で中央区または北区のうちJR札幌駅周辺となっている。

 住宅地は継続標準地939地点のうち、半数を超える499地点が上昇。中でも札幌市内は298地点で前年を上回った。

全国1位の上昇率を記録した北広島駅前の商業地

 上昇率1位は北広島市共栄1丁目10の3の4万6000円(プラス26%)で、全国1位。変動率の全国上位10位は北広島市、石狩市、江別市で占めた。これまで上位10位にあったのは、東日本大震災による原発事故で被災者の需要が福島県いわき市に集中した2015年公示に次いで2度目となる。

 上位を独占した要因は、コロナ禍で在宅時間が長くなったことで持ち家購入を検討する層が増加。札幌市の需給関係が逼迫(ひっぱく)していることから、JR沿線で札幌に通勤ができ、比較的価格が安い北広島市や江別市などの近郊市に流れたため、地価が底上げされたとみている。また、低金利政策や住宅ローン減税などの優遇措置も住宅購入を後押しした。

 北広島市共栄1丁目10の3の、1m²当たりの価格は4万6000円。23年度にBP開業が予定されていることから、雇用と定住人口の増加が見込まれる中で、一部地主の売り控えが見られる。市街地の流通物件が少ないことから地価の上昇が市全域に広がっており、北広島駅からBPまでの動線付近でも高値での取り引きがある。

 2位は北広島市美沢3丁目4の8のプラス23.7%、3位は北広島市東共栄2丁目20の5のプラス21.6%となっている。

 住宅地の変動率は、江別市が16.9%と4年連続で上昇。札幌市はプラス9.3%と9年連続、帯広市はプラス7.9%と5年連続で上昇した。このほか、苫小牧市がプラス0.8%、旭川市がプラス0.4%、小樽市がプラス0.3%と上昇に転じ、回復傾向にある。

 住宅地の最高価格は、前年と同じく札幌市中央区南1条西26丁目185の5で、1m²当たり65万円となった。上位10地点は全て札幌市内となっている。

 一方、下落したのは住宅地が278地点で昨年より38地点減、商業地は128地点で2地点減少した。下落率が最も大きいのは、住宅地が岩見沢市栗沢町最上2の22でマイナス7.1%、商業地が夕張市本町2丁目217でマイナス7.3%だった。住宅地は2年連続、商業地は4年連続で同地区となった。旧産炭地を中心にどちらも人口減少や高齢化率増加などで土地需要が低下したことが理由となっている。

 


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