紋別市が木質バイオマスボイラを健康プールに導入

2022年03月28日 17時15分

22年度に事業者選定

 紋別市は2022年度、公民連携で元紋別の健康プール「ステア」に木質バイオマスボイラを導入する計画だ。ゼロカーボンシティ推進や原油価格上昇に伴う施設管理経費の増加に対応するのが狙いで、年間約844tの二酸化炭素排出量の削減を見込む。敷地内に150kW時のボイラを4基、燃料チップの保管スペース、熱交換器や蓄熱槽などを有する建屋を整備する。22年度当初に事業者を選定する考えで、23年1月から熱供給を受ける見通し。

効率的なエネルギー活用を図る健康プール「ステア」

 健康プールのステアでは、重油ボイラ3基が稼働し、水温管理や暖房などを賄っている。このうち、03年に更新した一番古いボイラを廃止し、木質バイオマスボイラを設置する。残りの2基はバックアップ用として活用する。

 熱源供給の設備整備や燃料の確保・供給、機器の保守などを事業者が担い、市はそのエネルギーサービスの対価を支払う。供給期間は15年を予定。選定に当たっては、施設の管理経費や温室効果ガスの削減効果、地域資源利用による燃料チップの安定的な確保・供給を基準とする考えだ。

 最も効率的なエネルギー活用を図るため、必要な熱源の90%をバイオマスボイラで確保し、残りを重油ボイラでカバーする見込み。燃料チップについては、産業廃棄物の未利用材や解体材などを選別・破砕して使用する。

 バイオマスボイラ導入により、二酸化炭素排出量の削減をはじめ、15年間で計3180万円、年平均で212万円の経費節減、重油ボイラ更新費用2000万円の削減につながるとしている。

 市は21年7月にゼロカーボンシティを宣言。循環型の森林環境整備、木材利用施策に加え、公共施設の再生可能エネルギー導入などを推進し、民間企業への働き掛けや意識向上を図り、目標に向かって着実に取り組みを進める方針だ。


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