公共施設や市道広場整備 総事業費35億円試算
函館市は、JR函館駅前と大門地区を対象とした都市再生整備計画を策定した。国土交通省の補助事業「都市構造再編集中支援」の活用に向けた計画。2022―26年度を期間とし、総事業費35億4700万円を試算する。函館駅前の再開発に伴う公共施設の設置や、市道への広場整備などを盛り込んでいる。
都市機能の持続的な発展に向け、百貨店の旧棒二森屋店跡地で計画される函館駅前市街地再開発と並行して進める。目標には「都心部ならではの生活利便性とにぎわいのある〝まちなか〟の実現」を掲げた。
ハード面では、再開発の施設内に24億8600万円を投じて仮称・地域交流センターを整備する。延べ2209m²の規模で、福祉、文化・交流、教育などの機能を想定。事業期間は23―25年度とした。
市道は公園通2号線と東雲広路で散歩やジョギング、飲食などで回遊できる環境を目指す。公園通2号線は延長600mを対象に、歩道舗装の改良、街路灯設置を計画。期間は22―25年度で、事業費は4億4000万円を試算している。東雲広路は延長350m区間の広場設置に4億8500万円を見込む。23―26年度で整備する。
ソフト面は1億3600万円を試算。主なものでは、居住誘導に22年度から26年度にかけて1億2000万円を投じる。函館駅前・大門地区での戸建ての新築や購入を補助する施策で、60件を目標とした。
歩道上で飲食できるオープンカフェの社会実験も計画。にぎわい創出を目的に道路を使う場合に適用できる道路占用許可の特例制度の活用を見込む。6月から8月にかけて、若松町―松風町エリアで展開する考えだ。