掘削が拓く未来 日本初の専門学校

 白糠町内の掘削技術専門学校が11日に開校する。掘削技術者は不足していて、日本初の担い手養成機関として全国から期待が寄せられる。専門家の指導を1年かけて受けられる充実したカリキュラムを用意。指導に当たる3人の講師に意気込みを語ってもらった。(釧路支社、3回連載します)

掘削が拓く未来 日本初の専門学校(下)大和田照雄氏

2022年04月12日 12時00分

地球構造など基礎から講義 分かりやすく伝えたい

大和田照雄氏

 白糠町内の掘削技術専門学校の顧問を務める。授業ではスピンドル掘削、地下水・水井戸を担当。リモートの授業がメインとなるが、専門機械設備の使い方など、対面授業の際には在住の札幌市から白糠町に駆け付けて講義に取り組む。自身もこの業界にゼロの状態で入り、学んだ身。ゼロから始める人たちに分かりやすく教えたい。

 大学でコンピューター関係の学部を専攻していたが、知り合いが日さく(本社・さいたま)に勤めていたこともあり、大学3、4年次に同社で地質調査などのアルバイトを経験。卒業後、周囲の勧めもあって入社し、晴れて掘削の道に進むことになった。

 水井戸や温泉、地熱、土壌汚染などを専門に現場管理を担当した。当時の掘削現場は、昼夜24時間を2交代で作業を進めたりと、苦労もあった。国内だけでなく、ネパールやベナン、セネガルなどの海外でも水井戸工事を経験した。

 約30年間の勤務後、同じ業界のアクアジオテクノ(本社・札幌)に転職し、水井戸のさく井業務などを担当した。在職時に全国さく井協会北海道支部に所属していた縁もあって、今回の講師の打診をいただいた。

 掘削に関して、初めての人たちに教える立場となる。水ができる生い立ちや地球の構造など基礎的な部分から、知識を広げ、地熱エネルギーが持つ意味合いやハード面で必要なことを、できるだけ分かりやすく伝えたい。

大和田照雄(おおわだ・てるお)1952年8月2日生まれの69歳。北見市出身。日大生産工学部卒業後、日さくに入社し、約30年間水井戸や温泉・地熱掘削の現場を担当。2009年の北海道支店閉鎖に伴い、11年にアクアジオテクノに入社し、17年に退職した。

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