稚内市など9市町村伸びる 浄水場、下水処理場設備が押し上げ
宗谷管内10市町村の2022年度予算に占める工事請負費は、前年度当初(一部肉付け補正後)比42.9%増の118億7469万9000円に上っている。浜頓別町を除く9市町村が前年度を上回っている。特に、沓形小改築を盛り込んだ利尻町が3・8倍と大きな伸びを見せた。半数以上の市町村が特別会計や事業会計に浄水場や下水終末処理場の電気、機械設備の更新を盛り込んでいることが全体を押し上げている。
稚内市
リサイクルセンター建設の継続費や緑・富岡環状通街路整備などが増加要因となっている。緑・富岡環状通街路整備には3億9000万円を充てたほか、稚内港改修には1億4000万円、副港通道路整備には1億円を計上している。企業会計では水道事業会計で萩ケ丘浄水場機械設備更新に2億3000万円を投じる。
猿払村
主な事業では鬼志別保育所内部改修に1億6765万1000円を措置し調理室設備や衛生設備を改修する。このほか、児童館新築には1億2925万円を計上しW造、平屋、延べ234・76m²の規模で新築する。
浜頓別町
一般会計では公住日の出団地8号棟建設に1億円を予算化したほか、橋梁長寿命化に6430万円を措置。下水道事業特別会計では下水終末処理場設備更新に7900万円を配分した。
中頓別町
水道事業特別会計が全体を押し上げている。浄水場機械設備更新には2億円、電気設備更新には1億5000万円を計上。浄水処理機械設備や制御盤、電気計装設備などを更新する。下水道事業特別会計では下水道管理センターほか電気・機械設備更新に1億1240万円を投入する。
枝幸町
認定こども園新築に8億4000万円を計上。規模はW造、平屋、延べ1352・23m²。町道栄町線道路改良には5260万円を充てた。下水道事業会計では枝幸下水終末処理場機器更新に1億2340万円、歌登下水終末処理場機器更新に7600万円を措置。国保病院事業会計では大規模改修に1億4500万円を投じる。
豊富町
一般会計では農作業道整備に7990万円、林業専用道幌加線開設に3000万円を措置した。簡易水道事業特別会計では本町地区取水施設電気計装盤新設に8881万4000円を盛り込んだ。
幌延町
問寒別地区と上幌延開進地区の農業水道施設改修が全体を押し上げている。問寒別地区には1億4646万3000円、上幌延開進地区には1億2528万6000円を充てた。
礼文町
一般会計では、大備団地建設に1億2000万円を盛り込み、W造、2階、延べ307・7m²、1棟4戸を建設。漁業者支援住宅建設には5053万4000円、スキー場改修には4290万円を計上した。特別会計では簡易水道で船泊内路簡水統合整備に3億8820万円を充て、浄水場内の機械設備と電気設備更新などを進める。
利尻町
沓形小改築に9億円を投入し、RC造、2階、延べ1344m²の新校舎を建設する。沓形港防風柵整備には9000万円を計上した。簡易水道事業特別会計では沓形新水源施設整備に6300万円、同電気計装設備整備に1億200万円を措置した。
利尻富士町
簡易水道事業特別会計で道道改良に伴う配水管移設に6942万1000円、下水道事業特別会計で電気計装設備改築に1億3230万円を計上した。