地上型3Dレーザースキャナー 北晃測機が販売

2022年04月29日 10時00分

毎秒100万点、高速スキャン マンホールから長大橋まで対応

1秒間で最大109万点の高速スキャニング機能を持つ
IMAGER 5016

 北晃測機(本社・札幌)は、建設現場の働き方改革やDX推進に向け、ドイツ・Z+F社製の地上型3Dレーザースキャナー「IMAGER 5016」を販売する。1秒間で最大109万点の高速スキャニング機能を持ち、計測範囲は最短30cmから最長365mまでカバー。狭いマンホール内から長大橋まで幅広く対応する。起動時間が早く、計測結果をタブレットパソコンで即座に確認できる。土工や舗装工の出来形管理、災害調査、橋梁の維持管理などに使ってもらいたい考えだ。

 対象物を高精度かつ高速にモデリングする機械で、5000万点以上の点群を約1分で取得できる。事務所などに持ち帰ることなく現場でリアルタイムに合成処理(レジストレーション)できることも特長。計測データはWi―Fiを介してタブレットPCに取り込まれ、位置関係がバラバラになった機械点が自動で点群に処理される。

 電源スイッチを付けてから約30秒で起動する即応性を持つ。機械に待たされることなく作業に取りかかれ、バッテリーは1回のフル充電で約5時間使えるため、標準セットの予備バッテリーと併用使用すれば1日の作業を十分進められる。

 最新スマホなどに採用されるHDR(ハイ・ダイナミック・レンジ)カメラを搭載し、照明の影響に左右されにくい。スキャンした点群データはもともと白黒だが、計測後に別撮りする42枚のHDR画像と自動処理することで色付けされ、さながら写真のような3D点群が生成される。

HDR画像との自動処理で写真のような3D点群を生成できる

 カメラ周囲にLEDライト4個が付き、トンネル内など暗い場所でも投光器を使わずに計測できる。常にライトが対象物に対して真っすぐ当たるため、逆光の影響を受けないメリットもある。

 重さ6.5kmと1人で持ち運び可能で、オプションで専用バックパックも用意。働き方改革の一環として作業者が上下水道など地下埋設管の中に入らなくても安全に計測できるよう、アップダウンエレベーター三脚もそろえる。

 高速スキャニング機能を生かし、橋梁やダムなどスケールの大きい構造物の維持管理に活用できると勧める。土木の造成や土量算出にも使え、舗装工では設計データとの差異確認でも効果を発揮するとみている。

 ペンタックス測量機を製造・販売するTIアサヒ(本社・さいたま市)が販売元で、北晃測機は取扱店として同機の普及に努める。西尾レントオール(同・大阪)RA札幌営業所が25―28日に開く仮設のチカラ内覧会で出展を予定する。

 大沢聡取締役統括部長は「現場が限定されないオールマイティーさが特長。リアルな点群画像は施工管理の実務だけでなく、住民説明会などでも使えると思い、さまざまな場面で活用してほしい」と話している。


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