総額8%減 小樽市は忍路中央小耐震化
後志管内20市町村が2022年度予算に計上した工事請負費(一部建設改良費)が本紙集計でまとまった。総額は205億3257万9000円で、前年度当初を7.8%下回った。大型事業の完了などにより9町村がマイナスで、うち7町村は3割を超す下げ幅となっている。一方で、小樽市は忍路中央小耐震化などを控え、2割増で70億円台に乗せた。積丹町をはじめ3町で倍増した。
21年度に骨格編成だった留寿都村、古平町、仁木町は肉付け補正後で比較した。
最多の小樽市は21.3%増の70億2802万9000円を積み上げた。一般会計で、忍路中央小の校舎など耐震補強・改修に5億2232万4000円を計上。主体、電気、管に分割し、5月から7月にかけての指名競争入札を見込む。
公住整備は桜東住宅54―1号棟と54―4号棟の外部改修に計2億156万円を充てる。それぞれ6、7月の入札を予定している。
企業会計は40億4027万8000円で23.7%上回った。うち下水道は12.5%増の17億7805万5000円で、銭函下水終末処理場の受変電設備、中央下水終末処理場の護岸や汚泥処理棟機械設備を進める。
積丹、仁木、黒松内の3町はいずれも2倍以上となった。積丹町は防災倉庫建設や神威岬自然公園遊歩道改修を計画し、一般会計が2・6倍と大きく伸びた。仁木町は2億3749万円を措置した仮称・子育て支援拠点施設新築が全体を押し上げた。
黒松内町は、学校給食センター新築関連で増加したほか、終末処理場改築を予定する公共下水道特別会計が6倍となり、総額も大幅なプラスだった。
ニセコ町と神恵内村は、いずれも21年の役場新庁舎完成に続く関連事業を控え、5割前後の増加となった。ニセコ町は旧役場庁舎解体に1億3871万8000円、神恵内村は車庫建設や駐車場整備に合わせて1億7400万円を確保した。
一方、下げ幅が最も大きかったのは古平町で83.6%のマイナス。大型事業の中心拠点誘導複合施設新築の主要部分が完了したことが響いた。
真狩村は61.4%減の1億7271万1000円。公住光団地建て替え関連が既存棟3棟6戸の除却810万円にとどまり大幅減となった。