最多は4週8休
札幌市は2021年度週休2日試行工事の達成状況を公表した。財政、水道、交通の3局が発注した工事650件が対象。92.8%に当たる603件の受注者が実施を選んだ。達成件数は4週8休が最多で、未竣工を除き実施を選択した受注者のうち97.9%を占めた。22年度は水道局の土木工事のほか、営繕工事で試行を拡大し、955件と大幅増を見込む。
早期発注を含む対象工事は土木612件、営繕38件。うち土木は576件、営繕は27件で週休2日の実施を希望した。3月末時点の達成状況を見ると、4週8休が571件、4週7休が5件、4週6休が4件、不達成が3件、継続など未竣工が20件で、未実施は47件だった。
財政局と水道局の発注工事を対象としたアンケートには元請け46社が回答。工期設定の質問で「余裕があった」「適切だった」と回答した企業は91%を占めた。休日の取得状況は「計画的に取得できた」が最多の81%で、「やむを得ない事由で予定外の休工日を振り替え休日とした」が17%、「工期延長により計画的に取得できなかった」は2%だった。
設計変更による経費補正は「適切だった」との回答が76%。試行工事のインセンティブについては「現行の工事成績評定による2点の加点評価が妥当」が89%を占めた。
試行工事の良い点として「体のリフレッシュになり、心身ともに余裕ができた」との意見の一方、「日給制の社員は収入が減少」などの指摘があった。
今後どのような工事で試行しやすいかという質問では舗装路面改良や水道、管更生を挙げる意見が多かったほか、施工条件が適していれば取り組みやすいとの声があった。一方、取り組みにくいものでは「歩道バリアフリーなど地先との協議が影響する工事」などがあった。
このほか、建設現場での週休2日の本格導入時期に関し「労務単価の引き上げなど導入環境が整備されてから」との回答が最多だった。