旭川市水道局が基本設計第2弾を7月公告
旭川市水道局は、石狩川浄水場改築管理棟現地建て替えの概要をまとめた。ポンプ棟とポンプ井が入るRC造の半地下構造物を構内に新築し、事務所は現施設を残して活用する。7月に基本設計の第2弾を一般競争公告して8月に入札し、2023年度には実施設計に着手する。
市は20カ年の長期プロジェクトとして、石狩川浄水場と忠別川浄水場の更新を図る。市内の給水の7割を担う石狩川浄水場の管理棟(RC造、地下1地上2階、延べ1323m²)は1965年の竣工。河川水を浄化する高速凝集沈殿装置棟(屋根S造その他RC造、2階、延べ4876m²)は最も古い部分が67年の完成で耐用年数が近づいている。
管理棟には事務所のほかポンプ室と送水する水をためておくポンプ井が併設されている。当初は管理棟ごと建て替える予定だったが、ポンプ関連施設を末広東2条7丁目の現敷地北西の空き地に新築し、現管理棟は残す方針に切り替えた。
ポンプ棟・ポンプ井ともにRC造、地下1地上1階で、地上階は入り口のみの半地下構造。ポンプ棟は延べ300m²で18m³毎秒の送水能力を持つポンプ4基を設置する。ポンプ井には延べ130m²、深さ3・1mの水槽を置く。ポンプの能力と貯水容積は水需要に応じて変更する。
基本計画と基本設計の第1弾は日水コンが担当。22年度は第2弾の基本設計を発注して工程や工事費を詰め、23年度には実施設計に移る。24―25年度は給水に支障を来さないよう配管を切り替え、26―27年度の2カ年で建物を完成させる。
石狩川浄水場改築は管理棟のみで15億円、水処理施設を含めて89億円の事業費を試算していた。鋼管やポンプ機械設備の品薄といった影響もあり、増額する可能性がある。
石狩川浄水場管理棟の改築が完了した後、27―38年度に忠別川浄水場の水処理施設の増改築に着手。供給能力を引き上げた上で石狩川浄水場の水処理施設改築に移行するスケジュールだ。