ポンプ場や導水管に23年度着工
函館市企業局は、南茅部地域の新たな水源として普通河川尾札部川からの取水を計画している。水源である普通河川著保内川の水量不足に対応するのが目的。2022年度は取水施設の実施設計を進め、23―24年度でポンプ場や導水管などを整備する。
南茅部地域では著保内川から尾札部浄水場に水を引き、1日当たり1100tを配水している。しかし、著保内川は元から流量が少なく、冬季の渇水期にも川の流量を維持しなければならないため、取水量が不足する傾向にある。
このため、17―26年度を期間とする上下水道事業経営ビジョンで、新たな水源確保の必要性を指摘。尾札部川からの取水を目指すことにした。
河床への取水設備のほか、川の近接地にポンプ場1カ所を設ける。ポンプ場建屋の規模は、内部に置く設備に合わせ今後の設計で固める。
このほか、尾札部浄水場に水を運ぶため、1.8km程度の導水管を整備する。
実施設計はこのほど入札し、日水コンが落札した。23年度は河川内の土木工事とポンプ場建屋新築を進め、24年度に導水管やポンプ場内のプラント設備を整備。同年度内の供用開始を目指している。
著保内川は標高が高く、浄水場までの落差を利用して無動力で取水できるメリットがある。尾札部川の取水施設完成後も著保内川からの取水は続ける。