釧路自然環境事務所
環境省釧路自然環境事務所は、阿寒摩周国立公園満喫プロジェクトの一環として取り組んでいる川湯温泉地区の廃屋撤去に伴い、跡地の活用事業者を公募する考えだ。早ければ3棟目の解体に年度内にも着手する。弟子屈町も単独で4棟目の撤去を進める見通しだ。7日の町議会定例会に解体設計費を盛り込んだ補正予算案を提出した。
川湯温泉地区は、道東の温泉観光地として人気があったが、宿泊者数の減少によって廃業や休業した宿泊施設が点在化し、景観の悪化が課題だ。
阿寒摩周満喫プロジェクトでは、川湯温泉地区の景観再生を図るため、廃屋撤去を進める。川湯温泉2丁目の旧華の湯と、旧川湯プリンスホテルを撤去。敷地は合わせて7945m²ある。2021年度に跡地の活用を目的としたサウンディング型調査を実施し、2社が参加した。
環境省が解体する施設は、川湯温泉3丁目7ほかにある旧御園ホテル。規模は1号館がRC一部S造、5階塔屋1階、延べ2505m²、2号館がRC造、地下1地上5階塔屋1階、延べ3671m²、3号館がS造、地下1地上5階、延べ2983m²、宿舎がW造、2階、延べ195m²となっている。敷地面積は5389m²で、道道屈斜路摩周湖畔線に面している。
弟子屈町は、旧御園ホテルの東側に隣接する川湯温泉3丁目1の15ほかにある旧川湯グランドホテルを解体する。全6棟で延べ約1万m²、敷地面積は4931m²となっている。解体設計を月内に指名し、早ければ年度内に着工したい考え。両施設とも弟子屈町が土地と建物を取得した。
このほか、20年に倒産した名湯の森ホテルきたふくろう(川湯温泉1丁目9の15)は競売し、5月に落札者が決定した。