計画見直し3.5億円増 公共事業評価専門委「継続妥当」
留萌振興局農村振興課は、中山間地域型大椴子川地区(小平町)の工事着手に向けて調査を進めている。ほ場の大区画化を主としていて、集約する農地の見直しなどをした結果、総事業費は3億5000万円増額し30億円となった。5月20日の道の公共事業評価専門委員会で継続妥当と判断された。2022年度は、21年度の調査を踏まえ経済効果の検証を進める。
同地区は、21年度の調査計画地区として選定された。小平町の北部に位置し、大椴子川沿いに広がる水田地帯。受益面積は88.1ha、受益戸数は10戸となっている。水稲を中心に小麦や大豆を組み合わせた複合経営を展開している。
ほ場の平均区画が30a程度と狭小な上、不正形な部分が点在する。耕作道や支線用排水路が未整備といった課題も抱える。
調査は21―22年度の2カ年で実施する。効率的な営農や担い手の集積といった課題に対応した農業基盤整備につなげる。
21年6月時点では、総事業費26億5000万円と試算。ことし2月までに受益者と協議し計画の見直しを進めてきた。ほ場の大区画化をする上で、1区画に取り込む面の数量を増やしたことや、耕作橋の設置などを追加。排水路の設置数量を減らすといった一部事業量の減少もあったが、事業費は増額となった。
工事着手時期は、23年度から実施予定の調査設計に投じる期間をみて判断するため未定。農村振興課では早期着工を目指してはいるものの、設計期間を23、24年度の2カ年とすることも想定している。