食・観光、魅力発信へ本道の未来像を提案 開発局が懇談会

2022年06月13日 08時00分

連携協定締結7社が出席

 北海道開発局は9日、札幌第一合同庁舎で「2050年の北海道の姿を考える懇談会」を開いた。次期北海道総合開発計画の策定に向け、同局と連携協定を締結している8社のうち北洋銀行を除く7社の代表が出席。生産空間の維持や食・観光の魅力発信に関する提案が上がった。

橋本局長(右端)ら8人が北海道の展望を提案した

 第8期北海道総合開発計画が閣議決定された2016年当初から社会情勢が大きく変化していることに伴い、23年度をめどに策定する第9期計画の検討を進めている。50年の本道の姿を描き、進むべき方向性を洗い出す。

 懇談会には北海道コカ・コーラボトリング、北海道銀行、北海道日本ハムファイターズ、セコマ、クリプトン・フューチャー・メディア、ヤマト運輸、クリエイティブオフィスキューが参加。橋本幸開発局長は「北海道のことを本気で考える企業の考えを生かしたい」とあいさつした。

 セコマの丸谷智保会長は、食料基地である北海道の農業をはじめとする生産空間の過疎化を懸念。崩壊する前にいかに防ぐかが重要だと説いた。

 セコマは生産から小売りまでを手掛けるが、生産地と販売店をつなぐ物流面では、トラック運転手の時間外労働を減らす法律が適用される〝2024年問題〟への対応が重要になると見る。これに対し、高速道路の連結や無人運転の活用促進による省力化が欠かせないとした。

 先進技術の活用に関しては、クリプトン・フューチャー・メディアの伊藤博之社長が、ITの導入が進む農業分野が盛んな北海道を未来社会の開拓地と捉え「技術の実証実験を受け入れる舞台に」と提言。同社の理念「ツクルを創る」に合わせ、農家や加工業者も製品を作るクリエイターとして、支援する姿勢を示した。

 クリエイティブオフィスキューの伊藤亜由美社長は、50年を担うのは次世代だとし、メディアを通じて食や文化の魅力を伝え続けることの重要性を指摘した。

 その上で総合開発計画で本道を支える柱に位置付けられる食と観光について、メディアを通じて普及や集客が図られると展望。「それぞれの企業が連携して個々の分野を強化する必要がある」とまとめた。


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