床面強化と機械、電気更新など 事業費最大7億円
苫前町は、2024年度にも苫前浄水場の耐震補強や老朽化対策に着工する考えだ。21年度に実施した耐震診断を基に、22年度は基本設計を進める。耐震補強では浄水池の床面を強化し、玄関などにある梁の耐力向上を図る。耐震補強と並行して進める電気や機械設備の更新に投じる費用が多額のため、概算事業費には6億―7億円を見積もっている。
古丹別240にある同施設は、1987年に供用開始した。RC造、地下1地上2階、延べ832m²の規模。1日当たりの配水能力は2000㌧となっている。
21年度にグローバル設計が耐震診断を担当。2日に入札した基本設計も同社が302万円で落札した。
剪断力に課題がある浄水池の床面では、底版で補強鉄筋の打ち込み、梁はコンクリート増し打ちによる対応を見込む。玄関上部の梁は応力が不足しているため、スリット工法により補強する考えだ。
町建設課は、浄水池の床補強に伴う仮浄水池の設置場所やポンプ接続、電気設備などの整備計画次第で工期が複数年にわたる可能性も視野に入れている。
耐震補強と併せて施設本体の老朽化対策も進める意向。供用開始時から使用している受電設備の更新は必至で、監視制御装置の一部やポンプなどの機械設備も新しくする必要があり、これらが事業費の大部分を占めると想定している。
23年度は実施設計を進め、24年度の着工に備える。具体的な工法や工期は、基本設計で固める考えだ。