道内35市の22年1―4月新設住宅着工戸数で分譲住宅が倍増

2022年06月23日 08時00分

コロナ禍での在宅勤務増が影響

 2022年1―4月の道内35市新設住宅着工戸数で、分譲住宅がコロナ禍前に比べて約2倍に増加している。持ち家と貸家、給与住宅を合わせた全体の着工戸数は7369戸で、コロナ前の水準に戻りつつあるものの、利用関係別で見ると貸家は2割、持ち家は1割程度減少している。分譲住宅の急増は札幌市内の分譲マンション新築が要因。ただし、コスト増に伴う分譲価格上昇や部屋の面積縮小など課題も生まれている。(建設・行政部 出崎涼記者)

 国土交通省の過去10年間の新設住宅着工戸数を基に着工物件が多い1―4月の件数を独自集計した。

 22年1―4月の累計の利用関係別を新型コロナウイルス感染症拡大前で着工に影響がなかった20年1―4月で比較すると、持ち家が15.4%減の2036戸、貸家が7.3%減の3374戸、給与住宅が8.3%減の11戸、分譲住宅が76.3%増の1948戸の計7369戸となっている。

 分譲住宅を過去10年間で比較すると、コロナ前は1000戸前後で推移しており、コロナの感染拡大後は約2倍と急激に増加している。

札幌・平岸の地下鉄駅徒歩5分圏内で
分譲MSが増えている

 急激な増加は主に札幌市内のマンション需要。再開発地区とこれまで供給がなかった地下鉄沿線エリアで建設が相次いでいる。背景には、コロナ禍で在宅時間が増加し、リモートワーク導入などの巣ごもり生活を経験したことで、暮らしを見つめ直す機会となったためだ。

 急激なマンション需要の半面、土地価格の高騰やロシアによるウクライナ侵攻で建設資材が高騰している。住宅流通研究所(本社・札幌)によると、建設コストの増加で21年度のマンションの分譲坪単価は200万円台に乗っており、10年前の約2倍となった。

 コスト負担増は坪単価だけでなく、1部屋当たりの専有面積の急激な縮小にもつながっている。2000年度ごろの平均専有面積は90m²台だったが、21年度は65・46m²まで縮小している。現状ではコスト増に見合う分譲価格を設定すれば、一般的な札幌市民が取得しづらい価格になってしまう。札幌市内で分譲マンションを手掛けるデベロッパーの担当者はその対応策として「面積縮小には限界がある。共用部にテレワーク室を設置するなど、これまでなかったサービスを提供する必要がある」と話す。

 住宅流通研究所の入谷省吾所長は「最近になって道内進出するデベロッパーが増えている」と、札幌市内のマンション需要を確信。「不動産投資目的でマンションを購入する富裕層も多いことから、今後も価格は上がっていくのでは」とみている。


関連キーワード: 住宅

ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

e-kensinプラス入会のご案内
  • 川崎建設
  • 古垣建設
  • 東宏

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

札幌円山整形外科、病院改築を5月末着工へ🔒
2022年03月14日 (3,467)
函館―青森間、車で2時間半 津軽海峡トンネル構想
2021年01月13日 (3,104)
モントレ札幌、10月末閉館 新ビル含め利活用検討
2022年08月26日 (2,546)
おとなの養生訓 第43回「食事と入浴」 「風呂」が...
2014年04月11日 (2,299)
札幌円山整形外科、隣接地で病院改築🔒
2021年08月02日 (2,079)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 おとなの養生訓 new

おとなの養生訓
第239回「がんと運動」。1日20分のウォーキングでも、始めたその時から効果が。

連載 宇宙への道
大樹から広がる近未来

宇宙への道 大樹から広がる近未来
LC1射場着工で開かれ始めた宇宙への道。これまでの歩みを振り返りつつ、新時代への課題を探る。

連載 本間純子
いつもの暮らし便

本間純子 いつもの暮らし便
第24回「手描きパースの不思議」。イメージを伝える際に、手描きならではのお得な側面も。

連載 行政書士
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第23回「モヤモヤ課題解決方法」直面した課題を言語化することが、解決への道となります。