札幌市市民文化局は2023年度、文化財施設等保全事業として清華亭の耐震改修や旧黒岩家住宅耐震改修の基本検討を計画している。郷土資料館の修繕も視野に入れている。20日の市文化財保護審議会で共有した。
文化財施設等保全事業は、予防的修繕を計画的に実施することを目的に19年度に開始。30年度までに清華亭や旧黒岩家住宅、新琴似屯田兵中隊本部、琴似屯田兵村兵屋跡の耐震改修などに取り組む。
清華亭は23年度から休館し、約22カ月かけて改修する。工事費は最大1億1000万円を試算。耐震化工事は23年5月に着工し、早ければ12月に完了させる。その後、展示物工事として英語標記を加えるなどユニバーサルデザインを取り入れた更新をする。
郷土資料館については21年度、過去に実施した市民や各郷土資料館へのヒアリングを基に建物の老朽度合いや、展示スペースが狭く寄贈を受け入れられないといった課題をまとめた。
結果を踏まえ今後、同局文化財課が所管している手稲記念館などの修繕も検討している。