札幌市、基本検討に着手
札幌市下水道河川局は、浸水対策の基本検討に着手する。対象は地下鉄の東豊線新道東駅(東区)、東西線南郷18丁目駅(白石区)周辺の合わせて270ha。検討結果を踏まえて浸水対策の優先度を定め、早ければ2024年度に実施設計に着手する。
どちらも地域防災計画に位置付けた緊急輸送道路や基幹病院が集積している地域。毎時35㍉の10年確率降雨に対する整備が完了していないため、雨水拡充管整備による対策を計画している。
新道東駅地区が178ha、南郷18丁目駅地区が92ha。現地調査などで排水能力や特徴を把握し、流出解析モデルを構築する。
加えて、毎時35㍉の計画降雨、同50㍉の既往最大降雨、被害実績がある降雨の3降雨で浸水対策をシミュレーション。被害想定区域図を作製する。
結果を踏まえて浸水対策を優先的に進めるかどうか検討し、雨水拡充管を整備した場合の効果や費用などを把握する。
同局は基本検討業務を24日付で一般競争公告。履行期間は23年3月20日までとなっている。参加資格は土木設計・監理業および建設関連調査サービス業に登録し、下水道部門の登録を受けていることなどとする。7月12日まで入札書を受け付け、翌13日に開札する。
浸水対策は、地下鉄駅周辺や道路の交通量などを考慮し、優先度が高い地域などから順に検討。現在は地下鉄の南北線平岸駅周辺で取り組んでいて、23年度は中の島地区に着手する見通しだ。