小樽市は天神2丁目8の1にある旧ごみ焼却場について、2023―24年度での解体を想定している。実施設計と施工を一括する性能発注方式を採用。22年度は地質調査と解体の実施計画策定を進める。

跡地は駐車場用地として整備する
旧ごみ焼却場は1966年に供用開始。1.4haの敷地内に建屋(S造、延べ1092m²)、トラックスケール棟(軽量鉄骨造、56m²)、物置(W造、10m²)などがあり、8時間当たり最大40tのごみを焼却できるストーカ炉を2基備える。
老朽化が著しく、環境基準引き上げへの対応も迫られたため、01年度に廃止した。北海道新幹線仮称・新小樽駅の建設予定地周辺に位置し、跡地は駐車場用地として整備する計画となっている。
20年度に解体調査実施計画策定などをドーコンに委託したが、土壌調査で環境基準を上回る鉛を検出。21年度は、前年度の調査結果を踏まえた地歴や土壌汚染状況、ダイオキシン類の各調査に取り組んだ。
建物はアスベストを含有している。ダイオキシン類は調査の結果、環境基準以下だったことが分かった。解体後の駐車場舗装で封じ込め対策になり、別の対策は必要ないことを道に確認している。
土壌汚染状況調査では、土壌溶出量と土壌含有量のいずれも基準不適合だった。このため、土壌汚染対策法に基づき、汚染除去措置が必要な「要措置区域」か、不要な「形質変更時要届出区域」の指定を受ける必要が生じた。6月に区域指定申請を道に申し出ていて、今月中旬ごろには結果が伝えられる見通しだ。
23―24年度での解体を見込んでいるが要措置区域とされたり、地質調査結果で遮水壁の設置が必要になったりした場合は工期が変動する可能性がある。
22年度に取り組む地質調査などは随意契約し、8月上旬―23年1月下旬を業務期間とする予定だ。
19年の時点では解体に6億円を見積もっていたが、今後の調査を踏まえてあらためて全体事業費を算出する。