11月にも検討会が方向性
旭川市教育委員会は、老朽化が進む市民文化会館の整備の方向性を2022年度内に固める。有識者や市民で構成する検討会で議論を重ね、11月ごろには意見をまとめる予定。これを受けて、建て替えか大規模改修かの判断をする。
1975年に7条通9丁目で供用開始した市民文化会館はRC一部S造、地下1地上3階塔屋1階、延べ1万2394m²の規模。部分的な修繕はしているが、舞台装置や空調など多くの設備で建設時のものを使っている。
14年度には大規模改修を前提とした基本計画・基本設計を作成したが、事業費が大幅に増額となる見込みとなり、計画は凍結。さらに、建て替え中の現庁舎の跡地活用として文化会館の移転改築案が浮上したため、計画は白紙に戻された。
21年12月には小ホールの緞帳(どんちょう)が落下するなど設備の老朽化も深刻化しているため、市教委は市民文化会館の在り方検討会を立ち上げた。6月27日に開かれた第1回会合では、これまでの経過の説明と建物の見学をした。
意見では現施設のデザイン性の高さを評価する意見がある一方、バリアフリー、ユニバーサルデザインの観点が欠けていることも指摘された。改修では1年程度の休館となるデメリットがあることや、建て替えの場合は施設規模が過大とならないよう留意する必要もあることを確認した。
毎月1回のペースで会合を開く予定。2、3回目は従来の改修案と他都市の建て替え事例について学び、4、5回目で会としての意見をまとめる。