函館市は街路事業で進めている3・4・66号日吉中央通湯川工区で、緑園通との立体交差となっている開進橋のボックスカルバート化を計画している。函渠の延長は約30mで、2023―24年度で施工。現橋撤去などを含む総事業費に2億8000万円を試算する。日吉中央通の交通環境改善と緑園通の安全性向上を図る。

老朽化が著しい開進橋。
緑園通に剥落片が落ちないよう養生している
日吉中央通湯川工区は、湯川町2丁目の道道函館上磯線との交差点から函館ラ・サール学園グラウンド沿いを通り、日吉町1丁目の都市計画道路3・4・47号文教通との交差点に至る900m区間。函館新外環状道路日吉ICが近いため、交通が分散するよう18―24年度で拡幅や歩道整備などをして交通環境を改善する。
開進橋は鉄道の旧戸井線(現・緑園通)の整備に伴って1942年に完成した。上・下部が一体となったコンクリートアーチ橋で、橋長19・6m、全幅5・1m。幅員が狭く自動車がすれ違えないほか、コンクリートが剥落するなど老朽化が進行している。
整備や維持管理のしやすさ、施工コストの面で優位性のあるボックスカルバートでの架け換えを選択。18年度に東鵬開発が担当した設計では長さ27.8m、幅7.4mとしている。
交通への影響を最小限に抑えるため、2カ年で施工する。23年度は現橋を供用したまま現橋西側に11m分を施工して、その上に仮橋を設置。合わせて前後の取り付け道路を整備し、仮橋を開通させて交通を確保する。24年度は現橋を撤去し、跡地に残りの函渠を整備する。
緑園通は近隣住民の散歩や通学などでの利用が多い。市は今後、緑園通の通行止め期間の短縮に向けて、施工方法や使用する資材の検討を進める。