JR留萌本線(深川―留萌間50.1km)の沿線4市町長による留萌本線沿線自治体会議が21日、秩父別町で開かれた。JR北海道は、石狩沼田―留萌間(14.4km)を2023年3月末、深川―石狩沼田間(35.7km)を26年3月末に廃止・バス転換することを提案。4市町は前向きに検討する考えを示した。
会議は非公開で21年2月以来、8回目の開催。山下貴史深川市長、横山茂沼田町長、渋谷信人秩父別町長、渡辺稔之留萌市副市長が参加し、JR北海道からは萩原国彦常務取締役らが出向いた。
会議後、市町の代表が会見に臨み「前回の会議以降、実務者レベルで話し合いをしていた。それを踏まえたJR北海道による提案」と説明。石狩沼田―留萌間の廃止と深川―石狩沼田間の期限付き存続について、次回会議までに各市町での話し合いや住民への説明会を実施することとした。
山下深川市長は「説明会などで市民からの理解を得たい」と話し、廃止を認めていた渡辺留萌市副市長は「やむを得ない。前向きに新たなまちづくりについて考えたい」とした。
期限付きでの存続を求めていた渋谷秩父別町長は「かなり譲歩していただいた」と受け入れる姿勢を示した一方で、同じく期限付きでの存続を求めていた横山沼田町長は「厳しい提案、誠に残念だ」と述べた。
JR北海道は、3年間の期限付き存続について「高校生の通学利用を考慮した」とし、費用の自治体負担は求めない考え。このほか、廃止後の転換バスの運行費や施設撤去費などを支援する意向で金額や詳細については今後話し合う。