資機材・人材運用などで連携
北海道開発局は2日、札幌第1合同庁舎で札幌市との道路除排雪に関する協定締結式を開いた。式には石塚宗司局長と秋元克広市長が出席し、互いの協定書にサインを交わした。平時の道路除排雪に関する相互協力の強化と併せ、昨冬に本道を襲ったような大雪に迅速に対応できる連携体制を整備。市民生活や社会経済活動への影響を最小限に抑えたい考えだ。
2021年度に生じた記録的大雪によって、本道では公共交通機関が運休したほか、札幌市では各所で渋滞が起こり、道路除排雪が遅延。結果として、市民生活や社会経済活動に大きな影響を与えた。
これらを踏まえ、協定では、大雪時を含めた道路除排雪と、除排雪作業の効率化に関して相互協力することを明記。従来の現場レベルの連携から、組織同士として連携体制を強める。
通常時は、除排雪作業の進捗状況や雪堆積場に関する情報を随時共有。河川敷地や公園など公共用地を活用しての雪堆積場の確保について連絡、調整する。
大雪時には、河川敷地の雪堆積場のかさ上げ、除排雪機械やダンプトラックの派遣などをする。
さらに、大雪時の防災行動などを取りまとめ、有事の際に誰と誰が連絡を取り合うかなど詳細に固める。大雪時を想定した資機材、人材の運用について準備を整え、より迅速な対応を図る。
石塚局長は「相互協力を円滑化し、大雪時への備えに万全を期したい」と決意表明。秋元市長は「昨冬は短期間に集中する、今までにない雪の降り方だった。これからも起こるものとして、各フェーズに合わせた協力関係を強めたい」と協定締結に期待を寄せた。