江光ビル跡地活用も推進
任期満了に伴う7月の江差町長選で3選を果たした。新たな任期は町の観光、生活で共にシンボルとなる2施設を整備する重要な4年間となる。照井誉之介町長に展望を聞いた。(函館支社・鈴木楽記者)

照井誉之介町長
―北の江の島構想を進めている。
町内観光活性化の軸となる場所が必要だと考えている。江差はかもめ島と共に開けたという経緯があり、町の魅力として一番に挙がる。現在はかもめ島のそばにマリンレジャーの基地「えさし海の駅」があるが、そこを含む一帯を道の駅に再整備する。
道の駅は、子どもたちが室内で遊べる大きなスペースを有するというのが最大の特徴。道南圏の人が、子どもはここで遊ばせたいよねとなるような施設にしたい。飲食や物販も用意し、近くのいにしえ街道にも人流をつくる施設を目指している。2023年度に設計に着手し、24年度の着工、25年度の完成が現行のプランだ。
―江光ビル跡地の活用は。
上町と呼ばれるエリアの中心地。飲食や商業などの中心として長く町の基盤を支えてきた。商業につながるコミュニティー形成が大事だ。人々が集まる拠点かつ交通の結節点にしたい。22年度から設計をはじめ、23年度の着工を目指している。
―江差マースはどう捉えているか。
町の高齢化率は40%近くで、単身の高齢者も多い。移動距離が長いこの町で、病院やスーパーに誰でもアクセスしやすいまちづくりは非常に重要。22年度はエリアや料金体系など体制を見定めながら、23年度以降の実用化に向けてしっかり実験する。
―再エネについては。
風力発電所の整備が与える景観への影響を懸念する町民が多くいる。その人たちと意見交換を重ね、特に洋上風力の推進に向け取り組む。ゼロカーボンシティ宣言については準備が整った後、タイミングを見計らってしたい。