鋼材高騰で工事費は当初の6億円から8億円に
札幌市交通局は、地下鉄南北線すすきの駅ホーム・コンコースの壁や床などを美装化するリフレッシュ工事を26日にも一般競争公告する。成績重視3年型を採用し、市内の建築Aの単体か、2、3社の特定共同体を想定。2カ年工事となる見込みで、9月下旬の着工を目指す。鋼材価格の高騰により概算工事費は当初の6億円から8億円に増大している。
利用客への利益還元施策として、交通事業経営計画に南北線麻生―平岸駅間、東西線琴似―白石駅間の計22駅を対象とした駅リフレッシュを盛り込んでいたが、新型コロナウイルス感染症の影響で経営状況が悪化。2020年10月に事業を凍結した。
しかし、すすきの駅周辺ではススキノラフィラ跡地で大型複合施設が23年秋に開業予定など再開発事業が進んでいることや、すすきの観光協会、地域町内会からリフレッシュの要望があり、必要だと判断した。

開業以来初めて美装化する南北線すすきの駅構内
1971年の開業以来初めての大規模改修となる。電気・機械設備を含めて、コンコース、プラットホームの内装改修、漏水改修、トイレの改良建築、既設トイレの洋式化を進める。トイレ部分を優先し、23年6月30日までに完了したい考え。24年3月15日までの全体完成を見込む。実施設計はアリス設計が担った。
施工業者には建物の新築、増築、改築、改良、改修のいずれかの元請け施工実績に加え、過去3年間の施工成績が79点以上であることも求める。
壁や天井などの改修にアルミ系金属が必要だが、昨今の鋼材価格高騰によって工事費は当初試算を2億円上回った。