管理本館、脱水機棟、水処理施設
旭川市水道局は、2023年度の国費要望で下水処理センター管理本館、脱水機棟、水処理施設の耐震改修設計着手を求めている。24年度の着工を目指していて、管理本館と脱水機棟については優先的に改修を進める考え。増築を重ねてきた水処理施設は老朽度の高い、5、6系列から改修を始めることにしている。

管理本館など3施設で耐震性能を向上させる
神居町忠和287にある下水処理センターは1981年4月に供用を開始。新耐震基準で建設されたが、阪神淡路大震災などの影響で下水処理施設の耐震基準が引き上げられたため、建物の耐震性能の向上が求められている。
中央監視室や事務所を備える下水処理センターの管理本館(RC造、地下2地上2階一部4階、延べ6913m²)と下水道汚泥の脱水機棟(RC造、地下1地上2階一部3階、延べ4875m²)は職員が常駐しているため改修の優先度が高い。
管理本館に隣接する水処理施設はRC造、平屋一部塔屋1階、延べ3万631m²の規模で、合計9系列の汚水処理ラインを備える。最も古い5、6系列が87―91年度の建設で、この部分が延べ6546m²の内訳となっている。
21年度はそれぞれの施設でコンクリートの健全度を調べる耐震診断を実施し、22年度も耐震性能の確認を進めている。23年度は設計費として水処理施設に6000万円、管理本館5000万円、脱水機棟4000万円をそれぞれ要望している。
24年度以降の着工を予定するが、沈砂設備の更新などにも予算を割くため、一度での改修は困難とみている。今後、改修工法とコストを算出し、優先順位を固めた上で、整備スケジュールをまとめる。