23年4月着工
白老町は町立国民健康保険病院改築の基本設計概要をまとめた。RC造、4階、延べ6951m²の規模。地震や津波など今後想定される自然災害に備えて安全性を確保するほか、機能性や耐久性に配慮した施設とする。2023年3月までの予定で実施設計を進め、同4月に着工する計画だ。
日の出町3丁目1の1の現在地で建て替える。公募型プロポーザルによりフジタ・久米設計・岩倉建設・岩崎組共同体が、設計・施工を一括で行うデザインビルド方式で事業を進めている。
同共同体は3月、基本設計に着手。このほどまとまった基本設計の概要について、町の担当者が16日に開かれた町議会全員協議会で説明した。
新病院は敷地の南東側に建て、内科や整形外科、小児科のほか、出張医による専門外来診療に取り組む。
病棟は40床、介護医療院は19床。津波の浸水被害を想定してピロティ形式とし、1階に外来のサブエントランスや職員らの出入り口を設ける。2階がエントランスで外来や救急など、3階に病棟や介護医療院、リハビリ室、4階に機械室をそれぞれ配置する。駐車場は外来用67台、車いす用4台、職員用92台など計179台分を確保する。
防災計画を見ると、停電時でも電源を確保できるよう非常用発電機を設置。津波対策では、2階エントランスデッキに約310人、3階のリハビリテラスに約110人、4階屋上避難テラスに約1100人が避難できるようにする。また備蓄倉庫を4階部分に設置し、屋上避難テラスには非常用コンセントも設ける計画だ。
8月から実施設計に入っている。工期は23年4月から24年3月までを予定し、24年5月の開院を目指す。
開院後に現病院の解体や外構を施すため、全面運用は25年10月ごろとなる見通しだ。