小田切、堀江氏らが討論

有識者がトークセッションした
北海道宇宙サミット2022が29日、帯広市内のベルクラシック帯広で開かれた。オンラインと会場合わせ1300人が参加。SPACE COTAN(本社・大樹)の小田切義憲社長や堀江貴文氏ら有識者が登壇した。ベンチャー企業の取り組みなどを通じ、北海道から宇宙ビジネス発信へ可能性を探った。
2021年に続き2回目の開催で「宇宙と出会おう。」をテーマに設定。トークセッションは5項目に分け、ロケット製造など各分野の有識者が議論を深めた。開会のあいさつで小田切社長は「宇宙ビジネスをもっと知ってほしい。十勝以外の地域を巻き込みたい」と意気込んだ。
「世界の宇宙ビジネスの現在地と未来」では、宇宙産業の情報発信などを担うSPACETIDE(本社・東京)の石田真康代表理事兼CEOが「空のインフラ整備は、地上インフラ課題を解決する」と強調。さらなる投資の必要性を訴えた。
大樹町の酒森正人町長は「着工したLC1射場の完成が第一。24年度以降にLC2射場に着工できるよう協力を」と呼び掛けた。
「ものづくり大国 日本の再興! 勝機は宇宙に」では、インターステラテクノロジズ(本社・大樹)の創業者である堀江氏が「研究者だけ集めても意味がない。充実した生活基盤が必要だ」と持論を展開。町内には同氏発案のパン店が出店するなど街並みは変わりつつある。堀江氏は「工業団地や電力網、道路整備を推進すれば企業の進出を助ける」と見解を示した。
会場では、萩原建設工業(本社・帯広)などがブースを出展し、技術や製品を紹介した。