盛り上がれワーケーション~函館市の事例から~

 函館市で首都圏などからのワーケーションの誘致や受け入れといった動きが加速している。魅力的な観光資源にあふれ、宿泊施設も豊富というワーケーションの適地ともいえる土地柄。これを生かして企業立地の促進や交流・定住人口の増加につなげたいと行政は施策展開に本腰を入れる。継続して来てもらうには魅力的で利便性の高い滞在環境の整備が不可欠。企業側も従業員がしばしばワーケーションできる柔軟な勤務体系を整える必要がありそうだ。一過性のものにしないよう、受け入れ地、企業双方に求められる条件を探る。(函館支社・鳴海太輔記者)

盛り上がれワーケーション~函館市の事例から~(上)e-Janネットワークス

2022年10月05日 10時30分

観光や宿泊施設が魅力、受け入れ加速 子ども預かりに課題

 元町エリアのカフェを改装したe-Janネットワークス(本社・東京)のサテライトオフィス。同社の女性社員2人が仕事をしていた。経営管理グループの窪田ひとみさんと財務経理グループの佐野友佳理さんだ。

函館港が見渡せる絶好のロケーションで仕事ができる
サテライトオフィス

 同社は2000年設立のIT企業で、業務のリモート化やセキュリティー確保などを支援するシステムを展開。自社でも坂本史郎社長を筆頭にテレワークやワーケーションを推進している。

 函館のサテライトオフィスは21年に設けた。坂本社長が函館を訪れ、街を気に入ったことから開設。はこだて未来大と連携し、将来の労働環境の在り方を模索するプロジェクトにも取り組んでいる。

 窪田さんと佐野さんは普段から仲の良い2人。リフレッシュを目的に7月中旬、4泊5日の日程で初めて函館を訪れた。勤務する前半の3日は交通費や宿泊費を補助する会社の制度を活用。残り2日の土日で函館観光を満喫するというプランだ。

 ワーケーションができる要因として2人は、普段からテレワークが浸透している点を挙げる。同社は会議のオンライン化やペーパーレス化を推進。コミュニケーション不足はオンライン会議システムに雑談ルームを開設して補っている。

 函館の観光におおむね満足している一方で、食事をメインとする飲食店の閉店時間の早さや、バスの本数の少なさといった課題を指摘する。また、幼い子どもがいる佐野さんは「観光に来ているとはいえ日中は仕事の時間。子どもを一時的に預かってくれるサービスやベビーシッターを探したが見つからなかった」と話す。

 このため、夫と子どもを自宅に残しての来函となった。「子どもを慣れさせるため、事前に都内で自分だけホテルで1泊するという練習もしました」。観光には子どもも連れて行きたいもの。受け入れ地にはきめ細かなサービスを用意する必要がありそうだ。

 ただ、2人とも函館が気に入ったといい「冬にもまた来たい」と話す。同社としても函館には学生が多く、産学連携だけでなく採用活動にも適した土地と見ている。現在、サテライトオフィスは無人だが、将来的には有人の拠点とする考えもあるという。

(3回連載します)


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